日本の製造業再起動に向けて の検索結果

【提言】オレンジ世代のサラリーマン 国際社会・IoT社会の「ゆでガエル」〜日本の製造業再起動に向けて(39)

第4次産業革命による急激な産業構造変化が起きている。海外、特にアジアで急速発展する中堅・中小製造業での変化を目の当たりにすると、日本の将来に強い危惧を覚えるのは筆者だけではないはずである。 日本では、40歳代ー50歳代の働き盛りの人々を『オレンジ世代』と呼ぶ事がある。『オレンジ世代』の明確な定義はないが、一説によるとスマホが台頭する昔、夕方の通勤電車でオレンジ色の『夕刊フジ』を読んでいた若者の世代を総称するらしい。今や『オレンジ世代』は、各企業の幹部社員として屋台骨を支えている年代である。『オレンジ世代の活躍が、日本の明るい未来を切り開く』と言っても過言ではない。今回は、オレンジ世代に焦点を当…


【提言】中国の脅威と米中貿易戦争勃発 日本中小製造業の生き残り策〜日本の製造業再起動に向けて(38)

トランプ大統領は中国に対し、情報通信、航空宇宙やロボット分野などを対象に500億ドル(5兆円超)の制裁関税を発表した。この米国の発動は、明らかに先端成長分野における製造覇権の奪い合いであり、制裁分野が全て「中国製造2025」の関連業種であることからも明白である。 「中国製造2025」とは、ドイツの「インダストリー4.0」や米国の「インダストリアル・インターネット」などと並び、IoTを駆使した中国の国家戦略であり、習近平政権が推し進める製造業の振興策である。特に先端成長の10分野の製品を、全て国産で製造する事を目指している。トランプ大統領の貿易赤字削減は表向きの理由であるが、米国の本音は台頭する…


【提言】品質偽装で日本神話崩壊 中小製造業『ISO9001とIoT』に活路〜日本の製造業再起動に向けて(37)

超有名企業による「粉飾決算による損失飛ばし事件」もつかの間、大企業の「品質偽装」が世の話題をさらった。直近では、財務省の文章改ざん問題が話題の中心となり、政権転覆まで噂される緊急事態となっている。日本全体に、信頼が失墜する『神話崩壊』が蔓延し始めている。品質偽装問題は、日本のものづくりの根幹を揺るがしている。 QCD(品質・コスト・納期)はものづくり企業での競争力源泉であり、優れた日本品質は常に世界をリードしてきた。5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)と熟練工の魂の入ったものづくりは、日本の誇りである。この日本品質が、品質偽装によって国際的信頼の失墜につながったことは、日本の悲劇といわざるを…


【提言】RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション) 中小製造業を救う『人手不足の特効薬』〜日本の製造業再起動に向けて(36)

2018年は、中小製造業にとって「人手不足対策の実行元年」となるだろう。今日の中小製造業は、過去に類を見ない活況状態に湧いている。しかし経営者の多くが、活況の喜びとは対照的に『将来的な懸念』を強く持っているのも事実である。中小製造業を取り巻く外部環境を整理してみると、現在は驚くほどの好材料がそろっている。 セミコン業界や建機業界など、かつては好不況の山谷が激しかった業界も、安定業種に変貌し、歴史的な好況状態が続いており、さらなる安定成長が予測されていることは特筆である。デジタル乱舞とも言えるセミコン業界の好況は、スマホとIoTなどの台頭により、需要が増大し、新製品への入れ替えサイクルも大幅に短…


【提言】2018年 デジタル乱舞 正月返上の中小製造業「セミコン活況」と「仮想通貨狂乱」〜日本の製造業再起動に向けて(35)

2018年は、デジタル社会を代表する「2つのデジタル乱舞」で幕が開いた。1つ目は「仮想通貨狂乱」であり、2つ目は「セミコン景気と中小製造業の活況」である。 1つ目のデジタル乱舞「仮想通貨狂乱」は、歴史に類がない。休みも夜もない仮想通貨取引所では、スマホだけで簡単に少額でも売買できるため、年末年始の休暇中にスマホ族の買いが集中し、たった数日で仮想通貨が50%から2倍以上の値上がりを繰り広げたのは「デジタル乱舞」の象徴であり、デジタル社会が生み出した未知数の出現である。 昨年は、多くの専門家の警鐘や暴落予想に反し、多くの仮想通貨が1年間で10倍から100倍に値上がりをし、膨大な利益を手にした『億り…


【提言】先進国最低の『労働生産性』 効率の悪いエンジニアや事務職の実態〜日本の製造業再起動に向けて(34)

内閣府によれば、日本経済は「いざなぎ景気」を超え、戦後2番目の好景気を維持し、GDPも米国・中国に次ぐ世界第3位の経済大国である。しかし、OECD(経済協力開発機構)の発表によると、2016年の国民一人あたりのGDPは世界18位。労働生産性では、残念なことに世界22位、先進国最下位の不甲斐ない実態が報じられている。 労働生産性とは、就業者一人あたりのGDPであり、従業者一人あたりの稼ぎ高を意味する。日本が、先進国最下位ということは日本の就業者は、先進国で最も貧しいことを意味する。22位は、製造業にとってもショッキングな数字であり、また真摯(しんし)に受け止めなくてはならない事実である。 日本製…


【提言】中小製造業『IoTの実践とは』ものづくりPDM/ものづくりERP〜日本の製造業再起動に向けて(33)

中小製造業の経営者にとってインダストリ4.0やIoTは悩みのネタである。第4次産業革命に関する数多くの報道に触れ,デジタル変革の必要性は十分に理解するものの、「具体的に何をしていいのかわからない」とおっしゃる経営者にお目にかかることが多い。 最近世間では、「インダストリ4.0は実効性に欠け、特に中小製造業では実現が難しいのでは?」といった論調が多く見受けられる。事実、多くの解説は概念論であり、取り上げられるテーマも、大手製造業の視点が多く、中小製造業にとっては「絵空事」である。中小製造業の具体的な実践について報道されることは少ない。 本場ドイツにおいても、インダストリ4.0に対し、否定的な感想…


【提言】Ⅰ4.0、IoT、そしてフィンテック 続々と日本に来航する「現代の黒船」〜日本の製造業再起動に向けて(32)

皆さんは「フィンテック」や「仮想通貨」をご存知でしょうか? 数年前には「インダストリー4.0」が、現代の黒船としてドイツより来航し、日本中が大騒ぎとなったのは記憶に新しい。第4次産業革命として多くの解説が繰り返されたが、いつのまにか「IoT」ブームにかき消され、大企業から中小企業に至るまでIoT一色となって、日本中の企業から「IoTとは何か?」が発信されている。 インダストリー4.0後進国と言われた日本も、コンセプトや将来ビジョンにおいて、今や世界をリードするIoT大国である、と言っても過言ではない。しかし不思議な事に、日本ではインダストリー4.0やIoTには熱狂しているが、「フィンテック」に…


【提言】ガソリン車からEVへの切り替え 日本製造業に与えるプラスとマイナス〜日本の製造業再起動に向けて(31)

EV(電気自動車)が注目されている。地球環境保護の観点からイギリス・フランスが打ち出した、2040年ガソリン・ディーゼル車の販売全面禁止や、中国のEV優遇策など各国の環境規制強化が、ガソリン車からEVへの切り替えを促している。ドイツで開催されたフランクフルト・モーターショーでは、EVが主役の座に躍り出た。ドイツ主力メーカーがそろってEVを発表し、EVの本格的到来を告げる歴史的な幕開けとなった。 『EVがこれからの自動車だ!』というイメージも世界中に定着しつつある。しかし、日本の自動車メーカーは、ガソリン車からEVへの完全切り替えを考えてはいない。トヨタ自動車は、EVの重要視を表明する一方で、依…


【提言】世界中で増殖中『オープンERP』 中小製造業『次世代の勝ち組』へのパスポート〜日本の製造業再起動に向けて(30)

現在、製造業は好調である。創業以来の売り上げと利益を更新している企業も数多く見受けられるが、中小製造業にとっては、決して喜んではいられない深刻な事態に直面している。 日本の精密板金市場には、2万社を超える「板金製造業」を営む中小製造業・町工場が存在し、年間2兆円を超える仕事が国内に流れており、業界全体では活況を呈している。半導体製造装置やATM(現金自動預払機)など精密製品の好調性に加え、旺盛な内需の好調が活況の背景にある。しかし、2万社の板金製造業には、極端な2極化現象が台頭している。 ここ数十年でNC化や自動化・デジタル化が高度に進み、設備力において大きな企業間格差が生まれ、俗に言う「勝ち…