日本の製造業再起動に向けて の検索結果

【提言】コロナ終息後の希望と脅威 『中小製造業を取り巻く環境激変』〜日本の製造業再起動に向けて(71)

 コロナ禍で中小製造業の経営環境が激変している。昨年度より急激に減少した受注環境を背景に、中小製造業の受注が更に減少するのではないか?といった危惧が報道されているが、実のところ2021年に入り、中小製造業の受注環境は改善傾向にある。  筆者の経営するアルファTKGの主要顧客である『精密板金業界』の最新動向を精査すると、まだ一部の顧客にコロナ影響による受注減少も散見されるが、受注環境は大きく改善されており、先行き見込みは良好である。  その背景には、コロナショックの自然反動も大きいが、中国市場の旺盛なロボット需要や半導体関連など新しい時代の需要が牽引している。特に半導体市場は、精密板金市場に長期…


【提言】デジタル勝者の必須条件-自動化工場 「図面DX」と「自動化」〜日本の製造業再起動に向けて(71)

最近、DX(デジタルトランスフォーメーション)の話題が沸騰している。経済産業省が2018年に発表したDXレポート『2025年の崖』がDXブームを巻き起こしたと言っても過言ではない。 経済産業省は続編として『DXレポート2』を発表したが、その発表日が昨年12月28日の年末であったので、このレポートを知らない方も多いと思われる。DXレポート2は、18年の『2025年の崖』のインパクトが強すぎて、「DXの本来の必要性を十分訴求できなかった」との反省から、「本来のDX化推進にポイントを置いている」と経済産業省は解説しているが、DXレポート2では、さらに突っ込んだDXの現状と方向性を訴えている。 また、…


【提言】2020年コロナ禍の総括と新たな試練【コロナ禍が教える日本ものづくり課題】(その7)〜日本の製造業再起動に向けて(70)

新型コロナウイルスに揺れ動いた2020年も幕を閉じようとしている。 本年を振り返ると、武漢発新型コロナの製造業への影響は、サプライチェーンの毀損(きそん)を顕在化させた。中国への過剰依存が浮き彫りになり、多くの経営者が『これはヤバい』と感じ、経営先行き不安が一気に始まった。特に中小製造業にとっては、5月のゴールデンウイークの頃から受注の激減が顕在化し、経営者の不安は頂点に上り詰めている。 世界に目を転じると、欧米での社会混乱は壮絶である。新型コロナ感染者が日本に比べ桁違いの数で発生し、独自防衛に狼狽する各国の姿が映像を埋め尽くすとともに、国を超えた人の流れがストップした。グローバル化の優等生で…


【提言】コロナ報道に埋もれた2大事件の深層【コロナ禍が教える日本ものづくり課題】(その6)〜日本の製造業再起動に向けて(69)

新型コロナ第3波襲来が本格化している。テレビ各局はこの報道をトップニュースとして、感染者が増大している地方行政の首長や専門家を登場させ、深刻度と警戒の報道に躍起となっているが、連日の新型コロナ報道の裏側で、菅政権主導の2つの大事件が起きている。 この2つの大事件を取り上げた報道は稀有である。テレビ各局が報道しない大事件の深層。今後、多くの中小製造業が大きな影響を受けると危惧されるこれらの事件について確認をしていきたい。   まず確認すべき最初の大事件は、最近耳にする『中小企業改革』についてである。これには「生産性の低い中小企業を淘汰すべし」といったニュアンスがあり、中小企業にとっては…


【提言】DXに遅れる日本製造業の大惨事 【コロナ禍が教える日本ものづくり課題】(その5)〜日本の製造業再起動に向けて(68)

中国経済が好調である。中国国家統計局の発表によると、2020年7〜9月の国内総生産(実質GDP)は前年同期比4.9%となり、中国経済の回復が鮮明となった。『中国の数字は当てにならない』との指摘もあるが、中国製造業ではコロナ影響も終息し、回復軌道は否定できない。 また中国製造業は、単なる回復ではなく大きな変革が進んでいる。中国共産党の方針もあり、弱小の中小企業が後退し、製造組織の大規模化が進み、DX(デジタル・トランスフォーメーション)や自動化への投資が積極的である。中国製造業の変革進歩は侮れない。 中国以外の世界経済は依然としてコロナ禍の渦中にある。日本国内も厳しい状態が続いている。帝国データ…


【提言】コロナ新時代のデジタル工場(デジタル5S )【コロナ禍が教える日本ものづくり課題(その4 )】〜日本の製造業再起動に向けて(67)

コロナ禍によって私達の世界は一変した。 筆者は先日、地方に出張した折、地元の人から聞いた話に大きな衝撃を受けた。コロナ感染者が出た企業が地元の人々に襲撃された実話である。窓ガラスが割られ、落書きをされ、企業経営の中止を余儀なくされた。日本中で繰り返されるコロナ感染者への攻撃は、もはやリンチであり、犯罪である。 自殺者、潰された飲食店、などなど・・日本人の他人を思いやる『美しい日本人の遺伝子』は消え去った。テレビが繰り返すコロナ報道は、人々に恐怖を与え、人々の心を変えた。自分を守ることへの執念から、他人への容赦ない批判と攻撃が芽生えてしまった。テレビによる洗脳は強烈であり、テレビウイルスの蔓延で…


【提言】デカップリングとチャイナ・ショック【コロナ禍が教える日本ものづくり課題】(その3)〜日本の製造業再起動に向けて(66)

コロナ禍の最中に、国際社会では米中による衝突が勃発しており、デカップリング(切り離し)というキーワードが頻繁に使われるようになった。米国による中国敵視と攻撃は日増しに本気度を増しており、共産主義国家である中国を敵国とみなし、米国の党派を超えた国家総意として数々の中国強行策を繰り出している。比較的中国に友好的であった米国の歴史的な方針変換と言って過言ではない。 中国からのデカップリングは、米国から民主主義の各国に連鎖しており、インドなどを筆頭に中国包囲網が形成され、中国は四面楚歌の状況に置かれている。日本のメディアではこれらの状況は報道もされず、政財界でも依然として経済的な中国依存への期待感も強…


【提言】テレワーク温度差・中小製造業のガバナンス【コロナ禍が教える日本ものづくり課題】(その2)〜日本の製造業再起動に向けて(65)

今月(7月)に富士通が、基本、在宅テレワークを行うと公表した衝撃的なニュースをご記憶の方も多いと思われる。コロナ対策として始まったテレワークが、たった数カ月で『新たなる働き方』として大企業の指針となった事は、労働環境の大変化を予感させる重大ニュースである。 富士通は、テレワークなど働く場所の自由選択により2022年末までにオフィスを半減するとしている。富士通社員にとって労働聖地の半分が消滅するのである。戦後70年以上に渡って続いた企業像とは、事務所や工場を職場とし、社員一人一人が自分の会社に居場所を持つことで社員として自覚し、企業村の一員として集団活動に携わってきた事である。 テレワークや在宅…


【提言】『ニューノーマル工場(非対面式製造モデル)』に向かって【コロナ禍が教える日本のものづくり課題】(その1)〜日本の製造業再起動に向けて(64)

パラダイムシフトとは、認識や価値観が劇的に変化することをいう。コロナ禍により、われわれは経験したことのない劇的なパラダイムシフトの渦中にあり、中小製造業にも容赦無くパラダイムシフトの嵐が吹き荒れている。 何百年・何千年も前から、人々は寄り添い、語り合い、共に時間と場所を共有し、楽しむことで社会生活が成り立ってきた。日常の生活も仕事も、スポーツや祭りも、数多くのイベントも人々の群れなしでは語れない。もちろん、中小製造業のものづくり現場も同様である。 ところが、コロナ禍によるパラダイムシフトは、人との接近が危険とされ、ソーシャルディスタンスやテレワーク要請が新常識となってしまったが感がある。ソーシ…


【提言】製造業のテレワーク 第4次産業革命の幕を開けたコロナ禍〜日本の製造業再起動に向けて(63)

突然に世界を襲ったコロナ禍は、感染者・医療従事者を窮地に陥れたばかりでなく、危機的な大不況を誘発し、世界中の大惨事となった。一刻も早い終息を願うばかりである。 コロナ禍は、人々の心に深い「不安と恐怖」を植え付け、この後遺症が癒やされるのは容易ではないが、半面でテレワークやオンライン会議の実践など、第4次産業革命を意識させる大きな進歩があったことも事実である。 『災い転じて福となす』こんな観点から、コロナ禍の数カ月を顧みたい。   『川を上れ、海を渡れ』という言葉がある。連綿と続く時間の流れをさかのぼり、歴史を学ぶこと。そして、海を越えて世界から自分を見つめよう。という名言である。私自…