「日本の製造業はダメだ」「世界から遅れている」「30年停滞し、このままでは衰退する」「他国はこんなに進んでいる」そんな話は聞き飽きた。こうした意見は、いわゆる新聞やテレビ等のオールドメディアだけでなく、SNS等でも多く発信されており、媒体に関係なく頻繁に見かける。悲劇のヒロインを演じたいのか、厳しい見方をすることで分かっている感を出したいのか、恐怖を煽って自らの商売につなげたいのか知らないが、はっきり言って、足を引っ張り、敬意に欠け、害悪でしかない。私も調査結果などでそうした記事を掲載することもある。しかしそれはデータに基づく客観的なものだ。ソースを明らかにせず自らのお気持ちを表明する。いい加減、うんざりだ。
じゃあ、彼らの言うとおり本当に日本は変わっていないのか?日本の製造業は世界から遅れをとっているのか?客観的に考えてみてほしい。自らの職場や働き方が本当に変化していないだろうか?いまだにワープロで文書を作り、FAXで顧客と連絡し、メールアドレスは部署に一つしかない。いまだにこんな会社あるだろうか?製造現場での人手作業や紙の帳票への手入力などはまだ健在だが、それでヨシと考える人はいまだに多数派だろうか?エネルギーや労働環境、働き方などが意識も行動も変わっていない人や会社はいるだろうか?個々の事例だけ見ればあるかも知れない。しかし社会全体、ほとんどの人や会社は新しい方向に進んでいる。お気持ち表明されている人は、それを見たくないし、自らを変えたくないのだろう。現実を見よう。
私は日本の製造業が世界の最先端を行き、最高に素晴らしいとは思っていない。改善すべき点は多々あるし、世界から遅れをとっている、勢いが失われている部分も確かにある。しかし、一歩ずつ着実に変わり、進んでいるのは間違いない。スピード不足にやきもきすることもあるが、少しずつ変化し、前を向いている。そこを見よう、それを楽しもう、それを評価しよう、そこに期待しよう。そして自信を持とう。日本の製造業はまだまだ良くなっていけるのだ。






