流通の失態が目立つ昨今、商社の存在意義を問う 商社とはなんぞや?

2027年のNHKの大河ドラマは「逆賊の幕臣」小栗忠順だそうだ。NHKによると「激動の幕末史に歴史の“敗者”の目線=“ウラ側”から迫る第66作 大河ドラマ「逆賊の幕臣」!主人公は――日本初の遣米使節として海を渡り、新しい国のかたちをデザインした江戸幕府の天才。幕末に生きた“ラスト・サムライ”にして、誰よりも早くニッポンの近代化を担った“ファースト・モダン”」だそうだ。

この小栗忠順、どんな人物かというと、幕末に多くの奉行を務め、江戸幕府の財政再建や洋式軍隊の整備、横須賀製鉄所の建設などを実行。幕府側ではありつつも、その働きが明治時代の近代化の土台になったとも評価されている。そして、実は「商社」という言葉を作ったのが小栗忠順なのだ。自身も兵庫商社という貿易会社を立ち上げ、同時期の坂本龍馬の亀山社中と並んで日本で最初期の会社でもあった。彼らがやったのは、主に銃器など軍備をヨーロッパから買い入れ、それぞれの陣営に販売し、幕末の動乱を影で支えた。そして彼らをきっかけに、各地で勃興した会社・商社が、生糸や陶磁器を輸出し、毛織物や綿織物、軍備、そして機械などを輸入し、明治の近代化のもととなった。商社は幕末から明治初期にかけて、新たな技術や製品、文化を世界から探し出し、日本に持ち込み、広め、それでもってイノベーションを起こし、日本を豊かにする使命を持って生まれたのだ。

そこで改めて問う。Eコマース全盛の時代、「商社の役割とはなんぞや?」米の価格の高騰、ナフサなど石油由来製品の欠品や入手困難など、近年は流通・商社が原因となって大きな問題になるケースが相次ぎ、世間から単なる中間業者と敵視され、流通・商社のイメージダウンが著しい。そんな今だからこそ「商社」の意義を見つめ直し、小栗忠順がなぜ「商社」と名づけたのかを考えてみてほしい。商社とは、商売を生み出し、そこから市場と価値の創造を促す会社、それを略して商社なのだ。崇高な理念のもと、生まれたのが商社だということを忘れてはいけない。

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