日本人にとってロボットは身近な存在だ。と言っても、十分に普及が進んで生活に溶け込んでいるとかそういう意味ではなく、心の距離として近く、好意的に感じている。日本人は昭和の時代から鉄腕アトムやドラえもんなどロボットを友達や相棒としたアニメに親しんできた。それが平成、令和へと受け継がれ、ロボットへの親近感につながっている。では、AIはどうだろうか?
総務省「情報通信白書」の2026年版によると、「生成AIはあなたにとってどのような存在であるか?」の設問に対し、日本の回答で最も多かったのが「AIは機械・道具である」という回答。米国とドイツも同様で、回答の約4割を占めた。一方、中国で最も多かったのが「AIはアシスタントである」という回答(44.7%)。さらに「友人」(39.9%)、「カウンセラー」(38.1%)もほぼ同程度で、中国はAIを擬人化して近い距離で付き合っている。米国は2位が「友人」(25.3%)、3位「辞書・百科事典」(24.5%)。ドイツは2位が1位とほぼ同数で「カウンセラー」(41.0%)、3位が「辞書・百科事典」(28.8%)。こちらも対等な人として見ている。それに対し日本は、2位が「辞書・百科事典」(28.9%)、3位が「秘書・アシスタント」(21.4%)と続き、あくまでAIは自分を補助するものであり、シビアでドライな関係性となっている。
これからはAIとの付き合い方が未来を決めると言われる。それこそAIといかに良い関係性を築き、うまく利用できるかの勝負だ。その点、今の日本人のAIに対する向き合い方は少し心配でもある。実際に情報通信白書2026年版でも、企業におけるAI利用率や環境整備の状況は、他国に遅れをとっているとしている。もう少し踏み込んで、ロボットのように友達感覚のレベルでもいいのではないかとも思う。AIもロボットも含め、最新のテクノロジーをいかに社会生活に組み込んでいくか、その姿勢が問われているのだ。





