先日、オムロンが発表した「盤レス化ソリューション」。IP67対応など制御盤の外に置ける盤用機器を充実させて盤レスにも対応していきますというニュースを伝えたものだったのだが、早速さまざまな反応があって興味深い。そのなかでやはりあったのが「これからはすべて盤レスになっていくのか?」という意見。興味や先々への懸念、変化への不安がふと出てきたものだと思うが、当然の反応だ。
その答えは「ノー」だ。どんなに盤レスで小さくなり、配線が楽になるとしても、すべてのケースでこれが当てはまるわけではない。これはあくまで特定の現場の課題、今回で言えば、自動車の生産ラインや物流の搬送装置など大規模なシステムで制御盤が沢山あり、配線が山のようにあって困っている現場の課題に対して、その痛みを和らげるために開発したもの。もちろん他でも応用可能だが、今ある制御盤を全否定し、完全置き換えを狙ったものではない。だからこそ「新しい選択肢ができた」と捉えるのが良いだろう。機能はモリモリだけどサイズは小さくして欲しいというお客様の要求に対し、できるだけ小さな機器を選んで、配置を工夫して詰め込むことしかできなかったところから、箱の外にも置いて良い、置ける製品群が出てきたのだ。これによって私たちはやり方を選べるようになった。時と場合によって盤レスと通常通りの箱を使い分けられるのだ。こんなに嬉しく、ありがたいことはない。
とかく私たちは物事を二元論で考えがちだ。生か死か。勝つか負けるか。しかしそれは短絡的だ。白といっても200色あるんやで。白黒の間には無限のグレーがある。私たちはいつも多くの選択肢のなかから選んで生きている。時代は01世界のデジタル化が進んでいるが、現実の世界は無限の選択肢と可能性を持ったアナログ世界であり、01では到底表せないのだ。だからこそ私たちもアナログ的思考を忘れず、イチゼロ思考に惑わされない。新しい選択肢をどう活かすかに目を向けよう。
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