NITE(製品評価技術基盤機構)は、IoTやAI、ドローン等の新技術を活用する電気設備の保安のスマート化の調査を行ない、その結果を「令和7年度電気保安のスマート化推進に関する業界別推進状況の調査・分析業務報告書」としてまとめた。
調査は、火力と水力、風力、太陽光発電、送配電・変電所、需要設備における電気設備を対象とし、149の事業者から回答を得た。
全電気設備におけるスマート保安技術の導入調査では、全24技術中16技術が目標を達成し、全体として電気保安のスマート化は順調に進展。特に現場作業へのタブレット活用やデジタル計器、空中ドローン、電流などの自動計測装置、遠隔監視や操作、マニュアル等の電子化などが優先的に推進されている。一方で、AIや高度な統計手法を活用した異常予測や寿命予知は導入が遅れ、目標値に対して未達となった。
データ活用による保安活動支援について、データを取得・保存している事業者は136事業者(91.3%)と大多数となったが、今後の活用については67 事業者(45.0%)が「収集・蓄積していない、活用していない、または予定がない」または「検討中・準備中」との回答し、一定数が足踏みまたは後ろ向きな事業者が存在する。具体的な保安活動支援では、「異常予兆検知」が最も多く、「寿命予知」「保守計画策定」と続いた。ただし現在は、検証が十分にできていないことや費用対効果の不明などから現場実装が進んでおらず、今後の研究開発が必要としている。
またロボットやAI技術の実装・運用における課題として、68.5%の事業者が初期投資や運用コスト、採算性が最も多く、安全性と信頼性、サイバーセキュリティ対策、法規制、専門人材の不足なども課題として挙げられた。ロボットや高度なAI活用には、国家プロジェクト規模の基盤整備が必要で、特に中小事業者の実装・運用に向けて挑戦できる特例や規制緩和などが必要とした。






