日本の製造業再起動に向けて の検索結果

日本の製造業再起動に向けて 株式会社アルファTKG社長高木俊郎 (9)

日本の中小製造業・町工場のお家芸である『多品種少量生産・短納期生産』が、世界の潮流となってきた。インダストリー4.0(I4.0)やインダストリアル・インターネットも、『究極の多品種少量生産システム』を目指しているのは明白である。 ドイツのシーメンスは、I4.0の目指す工場を『1個でもすぐ作れる生産システム』と定義し、その実現システムを提案している。今年4月13~17日に開催されたハノーバメッセで、同社が『消費者の注文から即座にオーダーメードの香水を生産し、供給するシステム』を発表したことは記憶に新しい。多品種少量生産が競争力を作り出すことは、バブル崩壊以前の日本メーカーが実証してきたことである…


日本の製造業再起動に向けて 株式会社アルファTKG社長 高木俊郎 (8)

IoT(モノのインターネット)に注目が集まっている。5月28日にNHKが『クローズアップ現代』でIoTを取り上げ、コマツやアメリカのGEの取り組み、ドイツ政府によるインダストリー4.0(第4次産業革命)の政策などについて放映された。放映後に、私は、数人の中小製造業の経営者と『クローズアップ現代』の報道内容について意見交換する機会を得たが、「重要だが、自分には良く分からない」との感想が大半であった。 IoTとは、ICT業界で生まれた『バズワード』である。バズワードとは、主にICT関連業界に見られる流行語で、何か新しい重要な概念を表しているようだが、その実、明確な定義や範囲が定まっておらず、人によ…


日本の製造業再起動に向けて株式会社アルファTKG社長 高木俊郎 (7)

第4次産業革命(インダストリー4・0)という『現代の黒船』が日本にやってきた。米国GEのインダストリアル・インターネットにも刺激され、日本でもこれらの動きを組織的に進める団体が活動を開始した。このポイントは、『つながる工場』の実現にある。「つながる」ことを実現する「標準化」活動であり、国家主導で最適な規格を作成する産官学一体の試みである。最近では、スマート工場とは『つながる工場』であるとの解説や、究極の1個生産体制が実現するのだ!との解説に注目が集まっている。 事実、先月(4月13~17日)ドイツのハノーバーで行われたハノーバーメッセの会場において、最大ブースを構えたシーメンスは、消費者の注文…


日本の製造業再起動に向けて 株式会社アルファTKG社長高木俊郎 (6)

欧州の中小企業が実現している『製造オートメーション化』が世界の注目を浴びている。欧州全体を取り巻く経済は、ロシア、東欧、中国の経済減速の逆風やEU域内課題が山積で、欧州の優等生ドイツにも暗雲が立ち込めているが半面、欧州の中小製造業の国際的存在感が増している。 もちろんインダストリー4・0に関するドイツ勢の啓蒙活動も影響しているが、欧州の大企業のみならず、中小企業でも製造オートメーション化によるコストダウンが進行しており、国際的コスト競争に注目が集まっている。 最近アジア諸国では、『欧州の中小製造業』の仕組みを学び、『製造オートメーション化』を推進する動きが広まっている。中国、アジア諸国の製造業…


日本の製造業再起動に向けて 株式会社アルファTKG社長高木俊郎 (5)

人工知能が東大に合格する日が目前に迫っている。今の人工知能レベルは、偏差値47。全国の80%の私大に合格できるレベルに到達したそうである。ニューラルネットによる「新たなる進化」や「複雑なコトバを操る」人工知能開発も急速に進んでいる。この人工知能技術は、最新ロボットとして一般社会で報道され話題となっている。目、耳、口を持ち、人と共存するロボットが一般メディアで多く取り上げられるようになった。 製造業と人工知能。あまり一般社会では注目されていないが、製造業の発展にとって(人工知能は)極めて重要な技術であることに疑う余地はない。しかし、人工知能の台頭により製造業を支えてきた『熟練工=ベテラン』は不要…


日本の製造業再起動に向けて (4)

1964年にIBMがメインフレーム「System/360」を発売してから半世紀が経過した。オペレーションシステムを搭載したこのマシンがキッカケでComputerが一般社会に台頭したが、当時の日本でのComputer概念は『電子計算機』であった。『電子計算機』は今日でも法律的に通用するComputerの和訳である。中国語社会では、これを『電脳機』と訳した。はるか昔にComputerを『電脳』とイメージした中国人の先見性はさすがである。電子計算機という単語のイメージでは、インテリジェント工場やスマート工場を理解することは難しい。 『Computer=電脳』のイメージを持ってインダストリー4・0(I…


日本の製造業再起動に向けて(3) 株式会社アルファTKG社長 高木俊郎

あけましておめでとうございます。本年が日本製造業にとって『本格的な製造業復活の年』となることを心より祈願し、その具体的道筋を探求していきたい。 昨年に製造業界のイノベーションとして注目された話題は、第4次産業革命『インダストリー4・0(Ⅰ4・0)』であった。専門紙や業界雑誌の記事に加え、欧州メーカの宣伝報道も積極的であり、インターネット上でも盛んに取り上げられた。経済産業省の産業構造審議会が小委員会を開きI4・0を取り上げたり、一般紙や経済誌も取材報道したことにより、業界の内外で注目されつつある話題となっている。 本年も引き続きI4・0はIoTやM2Mのテーマと併せ、製造業での重要イノベーショ…


日本の製造業再起動に向けて (2)

インターネット時代の今日、スマートフォン(スマホ)の普及に想像を絶する”破壊的イノベーション”を感じるのは私だけではないはずである。スマホで急成長を遂げている中国の「小米科技(シャオミ)」を知らない人は少ない。2010年創業の新興企業シャオミが、アップル、サムスンに次ぐ世界第3位のスマホメーカーに踊りでた。創業4年足らずで1兆円企業になろうとしている。品質も高く、巨大企業を震え上がらせる価格戦略。SNS戦略を徹底し、広告費を全く使わず、中国版ツイッター「微博」などの口コミ中心に、10月発売の新製品「Xiaomi Mi3」は、用意した10万台を販売開始からわずか1分26秒で完売したと伝えられてい…


<提言「日本の製造業再起動に向けて」>連載スタート

オートメーション新聞をご愛読いただきありがとうございます。 オートメーション新聞では今号から、高木俊郎氏執筆による『提言「日本の製造業 再起動に向けて」』の連載を開始します。 日本経済は為替の円安が進み、輸出企業を中心に業績が好転しています。しかし、大半の中小企業はこうした効果を必ずしも享受しているとは言えません。リーマンショック後の日本を取り巻く経済環境は、国内外とも激変しています。とりわけ製造業は新たな岐路に立たされているといえます。 筆者の高木俊郎氏は、株式会社アマダ取締役兼専務執行役員として、37年間にわたって製造業の第一線に携わってきました。特に海外駐在の経験が豊富なことから、グロー…


日本の製造業再起動に向けて (1)

“去る10月21~25日まで、ドイツのハノーバーで第23回国際板金加工見本市「EuroBLECH(ユーロブレッヒ)」が開催され た。 この見本市は、板金加工業界対象の世界最大級の見本市であり、今年も大盛況で閉幕した。入場者数は6万人を超え、今年はドイツ国外からの来場者がかなり増加した模様である。 今、欧州での最大トレンドは「Industry 4・0」であり、今年のEuroBLECHは、欧州メーカーのIndustry4・0にかける熱意と具体的な実現を十分に感じた見本市であった。特に欧州の主力機械メーカーのブースでは、機械の展示のみならずソフトウェアを駆使し”大画面を使ったプロセス改善…