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タイヤ空気圧警報システム 各種センサーの市場拡大 欧米に続き、日本も搭載検討

米国で先行した自動車のTPMS(タイヤ空気圧警報システム)搭載の義務付けに続き、EUが来年、同様の規制を始める。日本も追随する方向にあり、TPMS市場は急加速する。TPMS用センサーモジュールは2012年に1兆円市場を形成するとの見通しも出ており、TPMS関連市場に向けて製品開発に拍車がかかる。

TPMSはタイヤの空気圧低下を検出し、ドライバーに警報するシステム。

TPMSは圧力センサー、温度センサー、8bitコントローラ、RFをモジュール化しタイヤに内蔵する。車には空気圧状態の出力信号を受信するチューナーが取り付けられ表示器で警報を出すことで、車の安全性を高めるシステム。

米国では車の安全に関する規制「TRRAD法」が成立し07年9月から米国で販売される車両には全てTPMS搭載が義務付けられた。

EUでは欧州議会がTPMS搭載の議案を承認しており、11年11月から施行される見通し。日本では国土交通省、経済産業省が「低燃費タイヤ等普及促進協議会」を設置、今年1月からラベリング制度を開始した段階であるが、欧米に追随して義務付ける方向にある。

TPMS用センサーモジュールは12年には1兆円市場との予測もある。タイヤに内蔵されるため計測・制御・無線などの複合技術が必要になるが、市場の爆発的な伸びが見込めるだけに関心が高い。

欧米企業が開発で先行しているが、日本でも太平洋工業、東洋精機工業などがTPMSを発売。センサーモジュールでは半導体、電子部品、電機、制御、無線、センサーメーカーなどが開発に注力している。

間近に迫った需要だけに、新規参入企業も増えそうである。