儲かるメーカー 改善の急所 101項 (10)

2020年11月11日

■急所10
繰り返しの作業の事前準備
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繰り返しの作業にこそ、チエのレベルが現れる

 

先回に引き続き「繰り返し」についてお話しします。

繰り返す、ということは、もし前回にすごく良いやり方ができたとしたら、今回もそのすごく良いやり方を再現すれば、結果はすごく良いということが分かっているということです。すなわち今回のテーマは再現性の追求ということになります。

前にやったことがあるのであれば、その仕事に必要なモノはすべて分かっているのですから、全部を近くに取りやすく準備できるはずです。例えば段取り替え作業で担当作業者が何かを探したり取りに行ったりしたら繰り返すための学習や準備や手順化ができていないということです。そして使わないモノも分かっていますから、そこに使わないモノは置いておかないようにすることができます。本当に要るモノだけが置かれている状態はかなりスッキリとしているものです。

では具体的に段取り替え作業においてこの考え方を適用するにはどうすればよいかを考えましょう。前回うまくいったやり方をそのまま再現できるようにするには「手は使っても足は動かすな」というやり方がいいと思います。すべてが近くに取りやすく準備されていれば、手は動きますが足は動かなくてもいいはずです。全く動き回らないで段取り替えが終了してしまうやり方を追求するのです。

そのための道具として「段取り台車」がとても役に立ちます。例えば金型交換の段取りには取り付ける金型だけでなく、取り付けに必要な工具、外した金型を置くスペース、その他のあらゆるモノを使いやすく載せられる自社オリジナルの「段取り台車」を作成することです。

段取り台車を近くに置くだけですべてがそろい、手は使っても足は動かない最も良い作業がいつも再現できるようにするのです。

 

日本カイゼンプロジェクト 会長 柿内幸夫
1951年東京生まれ。(株)柿内幸夫技術士事務所 所長としてモノづくりの改善を通じて、世界中で実践している。日本経団連の研修講師も務める。経済産業省先進技術マイスター(平成29年度)、柿内幸夫技術士事務所所長 改善コンサルタント、工学博士 技術士(経営工学)、多摩大学ビジネススクール客員教授、慶應義塾大学大学院ビジネススクール(KBS)特別招聘教授(2011〜2016)、静岡大学客員教授 著書「カイゼン4.0 – スタンフォード発 企業にイノベーションを起こす」、「儲かるメーカー 改善の急所〈101項〉」、「ちょこっと改善が企業を変える:大きな変革を実現する42のヒント」など

 

一般社団法人日本カイゼンプロジェクト

改善の実行を通じて日本をさらに良くすることを目指し、2019年6月に設立。企業間ビジネスのマッチングから問題・課題へのソリューションの提供、新たな技術や素材への情報提供、それらの基礎となる企業間のワイワイガヤガヤなど勉強会、セミナー・ワークショップ、工場見学会、公開カイゼン指導会などを行っている。
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