【2018年年頭所感】キャビネット工業会 会長 加藤時夫「より安定した品質の提供を」

新年明けましておめでとうございます。

旧年中は当工業会に格別のご高配を賜り厚くお礼申し上げます。おかげさまで当工業会も昨年の10月をもちまして発足以来17年目を迎えることができました。これもひとえに関係業界ならびに団体の皆様方の温かいご支援とご理解の賜物であり、深く感謝いたしております。

さて、昨年の世界経済は保護主義の台頭や中国経済の成長鈍化に加え、朝鮮半島での地政学リスクやサイバー攻撃のリスク増大により先行き不透明感が顕在化したものの、総じて堅調な状態を維持しており、これに対して国内経済は輸出・生産の回復、雇用・所得環境の改善とともに企業の設備投資が持ち直しの動きを背景に緩やかな回復基調となりましたが、投資や消費の動きはいまだ力強さを欠く推移となりました。

こうした情勢の中で、昨年は第4次産業革命の技術革新を担うITとFAの関連業種に向け、当工業会では初めて「システムコントロールフェア(SCF)2017」へ出展し、金属キャビネットの塗装性能ならびに樹脂ボックスの耐薬品性能について実施した調査・研究結果や環境指針、防水性能、熱対策などの技術情報の提供を行ない、工業会の標準化推進活動についてご紹介をすることができました。

今年も堅調な輸出・生産の回復や設備投資を中心に底堅い成長維持が予想され、当工業会におきましては、昨年に引続きFA関連業種に向け「日本ものづくりワールド2018機械要素技術展(東京)」への出展を予定し、関係団体と連携しながら、技術情報の提供を図っていきたいと考えております。

昨年は日本のものづくり品質におきまして無資格検査の発覚やデータ改ざんによる不正行為が明らかになり、世界に誇ってきた日本品質に対して大きな波紋が広がりました。

当工業会ではこれまでも顧客指向のもとにキャビネットに関する調査・研究の結果を身近な施工時や取扱い時の注意事項として技術資料化するとともに、設計上での必要な基準の規格化、標準化をすすめてまいりましたが、より「安定した品質の提供」に向け今後も活動を推進していきます。

経済産業政策の重点として打ち出されておりますIoT等のネットワーク化による付加価値創出の産業社会「コネクテッド・インダストリーズ(CI)」の実現など、関連業種が直面する環境対策や市場要求に応えるため、技術資料の充実をさらにすすめ、標準化を推進することで「安全・安心な設備環境」のサポートを展開し、キャビネット製造業及び関連産業の健全な発展を図っていく所存であります。

今後とも皆様には一層のご指導、ご鞭撻を賜ることをお願い申し上げますとともに、この一年のご健康とご多幸を祈念し、新年のご挨拶とさせていただきます。

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