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【各社トップが語る2018】ABB「人材育成、教育へ積極投資」

ロボティクス&モーション事業本部 ロボティクス事業部 事業部長 中島秀一郎

2017年は、食品業界向けにパラレルリンクロボット、組み立て製造業向けに双腕のYuMiが順調で、自動車のティア1向けの多関節ロボットの受注も堅調に進んだ。協働ロボットによって使いやすさが増し、人手不足という状況も相まって、ブームになっている感じだ。

国際ロボット展では「デジタライゼーション&コラボレーション」をテーマに、多くの協働ロボットとソフトウェアを展示した。新製品の単腕タイプのYuMi、参考出品した5kg可搬の協働ロボットは多くの問い合わせがあり、良い感触を得ている。VRでロボットのシミュレーションやプログラミングができる「RobotStudio」も多くのお客様に体験いただけた。バーチャルでも再現性が高く、1歩2歩先行っていることを印象づけられたのではないか。

またパラレルリンクロボットの本体と架台、搬送系、ビジョンがワンパッケージになった「IRB360 FLexPicker」を発売した。キャスター付でライン変更にも柔軟に対応でき、パッケージ化されていて導入から稼働までもスピーディーだ。中小の食品メーカーなどから引き合いが来ている。

ロボット普及に向けたボトルネックとして、SIとロボットメンテナンス、お客様自身のロボット人材の不足がある。SI育成はずっとやってきたが、17年に初めてSI向けのワークショップを行った。18年はその回数を増やし、人材の育成を進めたい。

18年は、ビジネスは従来の流れを継続しながら、これまで以上のスピードでの成長を目指す。当社が存在する意義は、新しい技術やサービス、アイデアをお客様に提案することであり、YuMiやコネクテッドサービスなど最先端の提案に取り組んでいく。また「日本一面倒見のいいロボットメーカー」を掲げており、そのための人材育成や教育にも積極的に投資していきたい。