FA制御機器 産業振興のキーテクノロジー インダストリー4.0で新たなものづくり時代に IoTやM2Mへの取り組みで労働人口の減少を補完

日本経済は色々な課題を抱えながらも内需と輸出の両輪がうまく牽引した形で新年を迎えた。内需は省エネやインフラ整備などを中核に消費税の影響を受けながらも、国内の設備投資意欲に支えられて拡大基調で推移している。国内GDPの約2割を占める自動車関連分野は、生産性と品質の向上、次世代自動車の開発に向けた投資を活発化させる計画を進めており、大きな波及効果が見込まれている。昨年内需の牽引役の一つになったメガソーラー関連需要も、最低でも今年1年間の受注が残っていると言われ、幅広い分野に恩恵が及ぶことが見込まれている。

■日本に生産回帰の動き
一方、輸出は為替の円安基調が定着し、輸出関連分野にとって追い風が継続する。地産地消の部分はすでに海外への生産移転を終えており、その効果は少ないと言われているが、FA制御機器は依然輸出の占める割合が高く、競争力の発揮につながる。こうした円安基調に対応して日本に生産を回帰させる動きが消費財だけでなく、FA制御機器でも見られつつある。

円安基調は輸入原材料などにとっては、コストアップの要因になってくるが、FA制御機器に占める原材料費の割合は比較的低く、一部の完成品を除き経営に大きなマイナス影響を与えるところまでには至っていない。FA制御機器などのハードウェアだけでなく、この輸出環境を生産技術やエンジニアリング力などのソフトウェア面の販売にも注力していく好機でもある。
安定したコストと品質両立

海外では、中国やインドネシア、タイなどの新興国の賃金上昇が依然続いている。人件費の安さだけで工場立地を行うメリットは失われつつある。地産地消の製品であっても、基本的に自動化や半自動化した工場立地が基本となりつつある。その背景にはスマートフォンなどの生産に代表されるように小型・薄型化で人手による生産が難しくなっていることがあるが、それだけでなく安定した品質を確保する上で、機械を駆使した生産に頼らざるを得ないという状況が徐々に生まれつつある。自動実装機、組み立てロボット、溶接ロボット、画像検査装置などのFA機器を活用することで、安定したコストと品質を両立させる。

2013年頃から、ドイツを中心に提唱され始めている第4次産業革命とも言われている「インダストリー4・0」のコンセプトは、ものづくり力でのコスト競争力低下に対応した発想ともいわれている。ドイツと産業構造が似ている日本にとっても、再び世界市場で力を発揮するためにも良い機会となる。

これと同時に、日本国内の産業活性化も喫緊の課題である。グローバル市場でものづくりを展開する産業が増える中にあって、その後を埋める日本国内での産業育成は欠かせない。国内に残りながら生産を継続する産業は、既存設備をリニューアルし、生産性や品質向上を目的とした工場の情報化投資となってくる。IoTやM2Mなどに代表される取り組みが進み、労働人口の減少を補完することにもつながる。
高齢化対策の切り札に

それとともに第2次産業だけでなく、第1次産業の農業や、1次、2次、3次を合わせた第6次産業の育成も日本が世界で存在感を発揮する力となってくる。

世界的に人口増加が進み、食糧危機の到来が予想されている。農業は土の上では、自動化・効率化で新たなFA制御機器市場を生み出す。また、建物内では工場同様、食物の自動化生産による計画的な管理、安全・安心な栽培管理、トレーサビリティの徹底などが可能になる。農業従事者の高齢化と耕作放棄地の増大対策への切り札にもなることが見込まれる。

当然のことながら、ロボットやセンサなどのFA制御機器を駆使した収穫で、農業は限りなく工場化する。オランダ同様、日本の狭い国土を活用しながら農作物が輸出の一番を占める時代が今後期待できる。FA制御機器はどんな時代でも産業を振興する重要な技術として、定着している。

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