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PROFIBUS・PROFINET

(1)全世界でサポートされる

日本で製造された機械が海外に輸出されたり、海外で作られた製造設備が日本で稼働したり、また日本企業が海外に生産拠点を作ったり、いまやオートメーション技術に国境はなくなっている。

PROFIBUS・PROFINETは世界27カ国にあるプロフィバス協会支部で、技術そしてマーケティングのサポートを受けることができる(図5)。

プロフィバス協会支部にて、PROFIBUS・PROFINETのセミナーが定期的に開催され、現地のエンジニアがPROFIBUS・PROFINETの知識を持っている。
(2)成長市場でシェアが高い

現在、経済成長を続けている国々―中国、インド、東南アジア、中近東、ブラジルなどにすべてプロフィバス協会の支部があり、かつPROFIBUS・PROFINETのシェアが高いことは、ユーザ、ベンダーともに大きなメリットである。

日本企業が中国、インド等のオートメーション市場調査を進めると、市場に参入するためには、PROFIBUS・PROFINETの通信機能を持つ機器を用意することが一つの条件であるという結論に達し、私たち日本プロフィバス協会の会員となる会社が増えている。
(3)技術がオープンである

PROFIBUS・PROFINETの規格は、国際規格IEC61158、61784となっている。

オープンな技術をベースとするため、多様なベンダーがPROFIBUS・PROFINETの対応機器を用意している。

ユーザもネットワークとしてPROFIBUS・PROFINETを選択するならば、特定のメーカに依存しないオープンなシステムを構築できる。

仕様がオープンであるということは、開発について外部リソースの利用ができるということになる。

実際、PROFIBUS・PROFINET機器の開発には、市販のASIC、ボード、ソフトウェアなどを使用することがほとんどで、専門の通信技術者を持たない会社でも簡単に対応機器を開発できる。
(4)仕様が優れている

PROFIBUS・PROFINETは、高速・大容量という制御用バスとしての機能が優れているだけでなく、安全、冗長化、モーション制御などの要求にも対応している。

ほかのネットワークを選択すると、専用ネットワークとなる機能についても、PROFIBUS・PROFINETはオープンネットワークの機能の一部として対応していることが多い。
(5)安定して動く

PROFIBUSとPROFINET機器の認証試験は世界10カ所のテストラボで実施されている。今までの実績を見てみると、テストラボで認証された製品はほとんどトラブルの原因となっていない。

また、多くのメーカからトラブル対策のためのアナライザ、チェック機器などが販売されている。

このようなチェック機器を使うことで、もしデジタル通信のトラブルがあっても、目に見える形で確認できる。むしろデジタル機器は自分で故障個所を報告するため、チェック機器があればアナログ通信より故障の特定はしやすい。
3.おわりに

PROFIBUS・PROFINETを採用するメリットについて概説した。

PROFIBUS・PROFINETがオートメーションのベース技術であり、世界中の多くのユーザ、ベンダー、大学、研究機関等に支えられて普及、成長していることを理解いただけたら幸いである。