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経済産業省「トップランナー基準」に三相誘導電動機を追加 高効率モーター普及へ各社、基準値超える開発に拍車 インバーターにも好影響

日本もモーターの省エネ規制を始める。経済産業省が、エネルギー消費効率の向上を図る「トップランナー基準」に三相誘導電動機(三相誘導モーター)を追加するためだ。すでに米国で2010年12月から厳しい省エネ基準を施行しており、欧州も15年から義務化を決めている。そのほか、カナダ、ニュージーランド、韓国、中国なども順次規制を強めることを表明している。経済産業省では早ければ12年度から導入し、モーターメーカーに効率モーターを義務付ける。また、モーター単体だけでなく、インバーターと組み合わせた可変速駆動での効率化も進展するものと見られ、インバーター普及にも好影響をもたらしそうだ。
三相誘導モーターは国内で年間1000万台弱出荷されおり、累計で1億台超が使用されている。ポンプ、圧縮機、送風機などをはじめ、運搬機械・産業用ロボット、金属工作機械、食品加工機械、包装機械、農業用機械器具、印刷・製版機械、土木建設機械、半導体製造装置など多分野で使用されている。各種産業用機械での電力消費量は、日本の産業用電力消費量の約75%、電力消費量全体の50%超を占めている。

仮に、すべてのモーターが高効率モーターに置き換わると、年間約155億kWh、約500万トンのCO2が削減されると試算されている。これは日本の電力消費量全体の約1・5%、温室効果ガス排出量の0・4%に相当すると見られる。従来、三相誘導モーターの用途ではインバーター技術を活用した省エネ化が進み、モーターそのものの高効率化は遅れていた。

モーターの効率基準は、IEC規格でIE1(標準効率)、IE2(高効率)、IE3(プレミアム効率)、IE4(スーパープレミアム効率)4タイプにクラス分けされているが、米国がIE2やIE3タイプの導入が合計で70%、欧州もIE2タイプが12%と進んでいるのに対し、日本はほとんどがIE1タイプで、IE2タイプは1%程度と言われている。

経済産業省では、総合資源エネルギー調査会の部会で、三相誘導モーターもトップランナー基準の対象機器として今後審議していく。今回、トップランナー基準の対象機器に特定されたことにより、今後、メーカーは基準値を超える製品の開発、発売を競うことになる。普及のネックとなっていた価格も市場の拡大で現在より下がるものと見られる。

三相誘導モーターとともにインバーターの需要も増える。産業用電動機へのインバーターの装着率は、日本電機工業会のユーザ調査によると09年度で55・2%である。今後、インバーター技術に優れる日本ではインバーターと電動機を組み合わせた可変速駆動システムの効率化が推進される。欧州では15年からのプレミアム効率についてインバーターと高効率モーターとの組み合わせも良いとしており、インバーターの普及を後押ししている。

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