【提言】2020年コロナ禍の総括と新たな試練【コロナ禍が教える日本ものづくり課題】(その7)〜日本の製造業再起動に向けて(70)
新型コロナウイルスに揺れ動いた2020年も幕を閉じようとしている。 本年を振り返ると、武漢発新型コロナの製造業への影響は、サプライチェーンの毀損(きそん)を顕在化させた。中国への過剰依存が浮き彫りになり、多くの経営者が『これはヤバい』と感じ、経営先行き不安が一気に始まった。特に中小製造業にとっては、5月のゴールデンウイークの頃から受注の激減が顕在化し、経営者の不安は頂点に上り詰めている。 世界に目を転じると、欧米での社会混乱は壮絶である。新型コロナ感染者が日本に比べ桁違いの数で発生し、独自防衛に狼狽する各国の姿が映像を埋め尽くすとともに、国を超えた人の流れがストップした。グローバル化の優等生で…