安川電機、新長期経営計画「2035年ビジョン」と中期経営計画「Dash 35」策定 コア事業の強化と、フィジカルAI、自動化応用領域創出へ注力 高収益化を推進

安川電機は、2026年度から2035年度までを対象とする長期経営計画「2035年ビジョン」と、その最初の4年間にあたる中期経営計画「Dash 35」(2026〜2029年度)をスタートした。
長期経営計画では、ソリューションコンセプト「i³-Mechatronics」を軸に、AIやデータを活用したフィジカルAIの社会実装を進め、コア領域の競争力も強化し、財務目標として営業利益率20.0%以上、配当性向40.0%以上を掲げた。
中期経営計画では、高収益化とフィジカルAIなど新市場創出を進めて過去最高となる営業利益1000億円を目指し、2029年度の財務目標として売上高6500億円、営業利益率15.4%、ROE12.0%以上、ROIC11.0%以上を設定した。
具体的な取り組みとして、i³-Mechatronicsの実践拡大を通じた工場自動化など「コア事業の強化」をベースに、製造現場向けに自律型AIロボット「MOTOMAN NEXT」の適用領域拡大と製造現場以外へのロボティクス領域、さらにフィジカルAIに最適な進化型モータ・アクチュエータ等の基幹コンポーネント拡充など「フィジカルAI市場の開拓」を推進。さらに、農業や医療、医薬品・食品製造業などへの自動化技術を展開する「新メカトロニクス応用領域の拡大」を進める。合わせて、AIとデータを活用したデジタル変革を深化して経営の最適化を進め、高収益化を果たすとした。
またコア事業を支えるモーションコントロール事業については、2029年度目標として売上高3000億円、営業利益520億円、営業利益率17.3%を設定。
コントローラ・サーボでは、フィジカルAI市場の成長・変化に合わせて多様化する装置メーカーの要望・ニーズに対応した製品の展開、フィジカルAIに最適化した進化型アクチュエータ製品の開発と事業化、日米欧中の各開発拠点でのローカル開発の強化とi³-Mechatronicsで得られたノウハウの各地域への展開、YDXによる需要変動に強い生産体制の確立とAIによるものづくりの高度化などを進める。
インバータについては、米国市場向けの取り組みをさらに強化し、データセンター市場におけるサーバー冷却の液冷化への対応、半導体プロセスとその製造設備における真空ポンプやチラー向けの専用ドライブの進化、AI電力需要の増大に対する米国向けソリューションの強化などを進める。また都市化によりHVAC需要が旺盛なインド市場に向けた専用ドライブなど製品力強化を進めるとした。
合わせて、6月に稼働を開始した産業用ロボットの新工場「第5工場」を公開した。産業用ロボット専用のサーボモータからロボット本体の組み立てまで一貫生産ができる工場で、i³-Mechatronicsを具現化した最先端工場として、フロアはYRMコントローラとサーボモータ、ロボットが中心の「セル」と呼ばれる作業工程の集合体で、部材等の工程間搬送はロボットやAMRが担う形で構成。それぞれのセルがデータ連携することで自律的な生産が可能となっており、変種変量やトラブル時にも止まらない生産体制を実現している。

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