三菱電機、米Nozomi Networksを完全子会社化 OTセキュリティ事業を大幅に強化

三菱電機は、OTセキュリティソリューションを提供する米国のNozomi Networksを買収し、完全子会社化する。買収額は8億8300万ドル(約1300億円)で、取引完了は2025年中となる見込み。
製造現場や社会インフラのDX化にともなってサイバー攻撃のリスクが増加し、OTセキュリティ対策の重要性が増している。同社はこれまでもIT分野を含めたセキュリティ事業を日本国内で展開しているが、現在の事業売上は200億円以下。23年度からはOTに特化した組織を設立し、特に製造業にフォーカスして事業を展開している。
一方のNozomi Networksは、2016年創業のグローバルトップクラスのOTセキュリティ企業で高い成長性と収益基盤を持つ。従業員数は315人で、直近の売上高は2024年度で7469万5000ドル(約110億円超)。今後OTセキュリティ分野で150億円近くの事業を見込んでいる。
今回の買収により、三菱電機が強みを持つOT領域のソリューションとNozomiの技術を融合させ、グローバルNo.1のOTセキュリティソリューションプロバイダーを目指し、事業規模を現在の10倍にすることを目標とする。
また、両社の顧客基盤からNozomiの侵入検知・可視化プラットフォームを介して得られるデータを活用し、三菱電機のデジタル基盤「Serendie」関連事業の拡大にもつなげていくとした。

https://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2025/0909.html

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