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現場が欲しがる商品を“吸収”
顧客に学ぶサクションセール

売り上げを上げるためにご提案営業がしたいと言う販売員に、具体的にどのような提案をするのかと聞いてみた。「価格の安いメーカー製を提案する」「機器の豊富さや寿命、精度の良さを提案する」などの答えが返ってくる。
 
中堅クラスの販売員は「アプリケーション提案や技術的にソリューションを提案する」という答えが多くなる。彼らの言っている事をよく聞いてみると、ご提案とは商品に関する問い合わせや依頼で動くのではなく、積極的に価格、機能、寿命、精度の優れた商品を紹介することであり、関係のありそうなアプリケーションの紹介や技術的なソリューションができるというアピールのようだ。
 
機器部品営業の受注活動には、顧客からの依頼で打ち合わせに入る活動の他に、依頼がなくても積極的に売り込んでいく活動がある。
 
具体的には①顧客から出た不確実な案件をテーマ化して進捗活動をする ②新商品等の紹介後にテーマ化して進捗活動をする ③競合商品の発見後にテーマ化して進捗活動をする、等である。つまり進捗活動を進行させるのをご提案営業と言っているようだ。

 
 
かつて自動制御が未成熟だった1970年頃に、制御業界の営業には二通りの営業があると教えられた。一つはプレッシャーセールスであり、もう一つはサクションセールスといった。プレッシャーセールスとは、商品の良さ、安さ、納期の短さを熱く語って売り込むことであった。
 
サクションセールスのサクションとは吸い込むという意味であるから、プレッシャーとは反対になる。サクションセールスを簡単に言えば、製造現場が欲しがる商品を持って行くことであり、なければ開発して持って行くことであった。
 
当時の製造現場では自動化を模索し始めた頃であった。やがて自動化の流れが活発になり、当時の機器部品の種類は少なかったから、こんな商品を作れないかという要請が現場から出てきた。ある現場の要請で商品を開発し、その商品を似たような現場に持ち込んでみると、吸い込まれるように売れた。それでこの商品は、同じような現場で欲しいという商品であることを知った。その商品を同様の現場へ次々と持ち込んで、その商品のマーケットが形成されたのだ。

 
 
今ではプレッシャーやサクションセールスに関係なく、売り上げの大半は買い手が吸い上げるように買ってくれる。それではサクションセールスの概念に相当する営業はもういらないのか。販売員がやっているご提案営業というプレッシャーセールス的営業だけでいいのか。
 
いやそんなことはない。現に商品の良さを売り込むプレッシャーセールスの他にアプリケーションやエンジニアリングによるソリューション営業をやっている。それがサクションセールスの概念に相当するという。機器部品営業のいうソリューション営業とは、現場から要請された課題を解決するため回路やソフトを考えたり、商品の組み合わせを考えて提案する営業である。

これに対してサクションセールスは、マーケットが欲しいという商品を開発して、そのマーケットにその商品を広めて行くことである。つまりサクションセールスとは、世間一般で言われているソリューションビジネスに相当するから、顧客の課題を解決するというのではなく、マーケットの課題を解決するということになる。
 
サクションセールスの教えがあった頃に、営業の標語で「顧客から学ぼう」というのがあった。販売員は現場から現場を飛び回って、標語の通り現場技術者から現場でやっている事や現場でやろうとしていることを聞き、それはなぜやるのかなどと聞いて学ぼうとした。だからこんな商品はできないか、こんな機能は付けられないかという声が聞けたのだ。

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