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令和の販売員心得 黒川想介 (37)

夢を語って明日の目標を持つ
挑戦続ける人にあふれる魅力

機器部品の販売員に「君たちの夢は何ですか」と軽く問うてみた。ほとんどの販売員は「えー、夢ですか」と言って少し間をおいて、何だろうかと言う人、考えたこともないと言う人、それは仕事の夢ですか、それとも日常生活の夢ですか」と質問する人などさまざまであった。私の夢はうんぬんと、即座に語った販売員はいなかった。確かに唐突に「君たちの夢は何」と問われても、即座に答えにくいものかもしれない。それでも、常に夢を抱いて日常を過ごしていれば「私の夢はですね」と言って語れるものである。

やはり抽象的過ぎて答えにくかったのかなと思い直し、「それでは三年後の営業目標をどこにおいて活動しているのか」と問うてみたが、困惑した様子でほとんどの販売員は答えなかった。それなら、「当月の営業活動の目標は何か」と問うてみた。販売員は一応当月の売り上げ目標を持っていたので、各自その数字を発表した。

そこで、さらに「売り上げ目標以外に目標としているものはないか」と質問してみたが、率先して答える販売員はいない。本当に売り上げ以外で何かをやろうという目標はないのかと、さらに質問してみた。上からの通達や命令が目標となるようなことがあれば、それを目標に営業活動をするという。

 

平成という時代に機器部品の国内市場は、階段の踊り場的状況が続いた。それでも中小の販売店が先の見通しが立たずに不安を覚えるような市場ではなかった。毎期利益計上ができたし、顧客は健在で売り上げはそれほど伸びないが安定していた。欲を出しても思った程の成果は出ないが、顧客に迷惑をかけずに頑張っていれば、なんとか年度の成果は得られるという経験を長い間してきた。そのような結果が、少し高い所に目標をおいてチャレンジするという意欲を殺してしまったのかもしれない。

目標が当月の売り上げ数字以外には特にないという販売員に、売り上げ目標達成のためにはどんな行動予定を立てているのか、週単位の訪問予定表を作成しているのかと質問してみた。彼らの手帳やノートパソコンには、顧客や上司、その他からの要請を予定表として書き込んであったが、顧客への売り込み訪問や見込み客開拓訪問を書き込んではいなかった。それでも空いた時間があれば売り込み訪問をするし、新規へもアタックする気持ちを持っているという。

月間の売り上げ達成意欲の強い販売員であれば、予定表をあえて作成しなくとも強い意志に引っ張られて行動するだろう。普通の販売員は、そのような強い意志を持っていないから時間に流されてしまう。そうなれば彼らにとって、売り上げ目標という数字は単なる目安扱いになってしまう。だからこそ、彼らの強くない意志を補ってくれるのが、彼ら自身が積極的に立てる週間訪問予定表なのだ。

 

かつて機器部品営業の黎明期には、現在のように日常の大量業務を販売員は抱えていなかった。だから常に外出し、現場や見込み客開拓に行ってがむしゃらにやるしかなかった。がむしゃらにやれば成果が上がるというわけでもないから、がむしゃらの方向を示すものが必要だった。それが夢であり、明日の目標であったし、目標をやりきるための予定表作成だった。

現在は当時の環境とは違う。だからこそ現状の環境に押しつぶされないように、夢や明日の目標を持つべきなのだ。持続的に売り上げを伸ばしたいと本当に思うならば、明日への思いはなくてはならないものだ。そしてそれを行動に移すために、週単位の予定表をまず作成することだ。そのような予定表を実践していけば、何よりもチャレンジャブルな人としての魅力が備わってくる。結果的に新しい商材や市場に出合うことになる。令和時代はますます人としての魅力が販売員には必要なのだ。

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