安川電機、船級規格対応の「マトリクスコンバータU1000」販売開始

安川電機は、船級規格に対応した「マトリクスコンバータU1000 EMCフィルタ内蔵タイプ」を2018年5月31日より販売開始しましたのでお知らせいたします。

▲マトリクスコンバータU1000 EMCフィルタ内蔵タイプ

1. 製品化のねらい

船舶では、ディーゼル発電機または油圧でポンプ、コンプレッサ、ウィンチ、クレーンなどの様々な機器を駆動しています。近年は、エネルギーの有効利用に対する意識の世界的な高まりから、省エネを目的としたインバータ化が加速しており、船舶においてもインバータのさらなる活用が注目されています。

その反面、インバータの原理に起因する高調波電流によってディーゼル発電機に悪影響を及ぼし、その対策として周辺機器を追加するなどコストアップや設置スペースの増加が課題となっています。

 このような背景から、当社はこのたび、ご好評いただいている「マトリクスコンバータU1000」を各種船級規格に適合させ、製品化しました。

2. 主な特長

(1)設備の船級規格取得が容易

各国の船級規格に適合しているため、設備の船級規格申請時に必要な評価試験が短縮でき、申請期間が短縮できます。

(2)高調波抑制(K5=0)により制御盤の小型化を実現

入力電源が商用電源とほぼ同様な正弦波となり、電流ひずみ5%以下(*1)を実現します。高調波対策のための電源回生コンバータや高調波フィルタなどの周辺機器が不要になり、制御盤の小型化を実現します。

[コンバータや周辺機器が不要になることで、設置面積約50%小型化(400V 45kWの場合)]
*1:最⼤出⼒電圧は出力電圧制限モードの設定で変わります。詳細はご照会ください。

(3)発電機容量の小型化を実現

汎用インバータでは高調波電流によって発電機の過熱、振動が発生するため、高調波対策をするか、必要電源容量よりも十分大きな発電機容量が必要ですが、U1000の場合は高調波電流が小さいため、モータ駆動に必要な発電機の電源容量を抑えることができます。既設の発電機の場合はその容量を有効に使うことができます。

3. 適合船級規格

NK(日本海事協会、日本)、ABS(アメリカ船級協会、アメリカ)、DNV GL(DNV GL船級協会、ノルウェー/ドイツ)、LR(ロイド船級協会、イギリス)、KR(韓国船級協会、韓国)

4. 主な用途

船舶のデッキクレーン、ウィンチ、空調・ファン、ポンプ制御など

5. 販売計画

・製品容量ラインアップ:マトリクスコンバータU1000 EMCフィルタ内蔵タイプ 3相400V級 15~185kW:計18機種
・販売開始:2018年5月31日
・販売価格:オープン価格

参考:安川電機「マトリクスコンバータU1000 船級規格対応品を販売開始」

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