日立情報通信エンジニアリング、故障や危険の事前予測が可能なソフトウェア「状態予測エンジン」

2018年5月16日


デジタルデータと深層学習による認識、予測から現状を評価、対策し、早期事業価値向上に寄与

日立情報通信エンジニアリング(神奈川県横浜市)は、対象の状態を認識し、その先を予測するソフトウェア「状態予測エンジン」を6月1日から販売開始します。本ソフトウェアは、製造装置の故障予測に基づいた先行対策による生産効率の向上や、人物の動きの予測から危険な予兆を捉え回避策を講じることが可能になります。

近年、カメラ、センサー、情報端末の種類が豊富になり、さらに小型化、高性能化、低コスト化により、さまざまな事象がデジタルデータ化されネットワークを通じて蓄積されています。この大量に蓄積されたデータをAI技術による高度な分析技術を用いて、あらゆる分野で社会・企業の課題を解決するための手段として活用することが期待されています。

また、データの収集・蓄積・機械学習、深層学習(ディープラーニング)、AI技術の実行がクラウド上で可能となり、新サービスへの期待が高まっています。

 

「状態予測エンジン」は、独自のアルゴリズムにより、画像情報やセンサーデータとパターン認識や経験則により生成される識別辞書からリアルタイムで先の状態を予測し、異常に至ると判断した場合は警告や対策案を提示します。

たとえば、製造業において、FA機器の稼働中に振動センサーや音響センサー、電流センサーなどの出力データを監視し、それらのパターン変化から対象機器の内部状態の変化を予測します。正常と異なる状態変化を検出し、そこから異常の予兆を捉えて対策を講じることで、製造設備などの故障や生産品の破損事故を未然に防ぎます。

また、監視カメラにより車両や人物の動きを識別し、先の動作・進路予測から危険な予兆を捉え回避策を講じるなどして事故防止の支援をします。

さらに、「状態予測エンジン」は、リアルタイム性を追求するため端末に近いエッジ側に構築する識別用エンジン、精度を高めるため大量のデータを分析するためクラウド側に構築する学習用エンジンと分離搭載することが可能で、効率の良いシステムを実現できます。

また、リアルタイム性を必要としない定点観測や状態診断の場合は、両エンジンをクラウド側に構築することも可能でリソース管理や保守運営の負担を軽減できます。

本ソフトウェアにより、熟練者の経験則や感覚による状況判断が可視化され、技術継承、労働人口減問題からなる品質・精度のバラツキなどの課題解決により企業の重要な経営資源の活性化につなげ、働きやすく、また安全な社会実現のために貢献します。

特長

1. 独自開発アルゴリズム
・深層学習により時系列パターンを学習し、動作モードごとの状態を自動検出
・正常状態からの逸脱を時系列で監視し、早期故障予測や予測精度向上に対応

2. ユースケースに応じた機能タイプを提供
・ML識別:画像・音声・センサーデータなどの特定パターンの認識・識別
・動き予測:入力画像などにより対象物の動きや変化を分析して危険や障害を予測、移動を追跡
・状態評価:分析機器やシステムの潜在的な内部状態遷移を予測し、故障・障害を未然に回避

3. お客さまの環境やニーズに応じた柔軟なシステムを構築
・組込み型:市販の組込みボードに搭載し、お客さま設備・機器などへ内蔵可能
・オンプレミス型:PCサーバーに搭載し、お客さま拠点に設置、運用
・クラウド型:クラウドサーバー上で実行し、ネットワークを介して処理結果を通知
「状態予測エンジン」を生かした統合AIソリューションにより、お客さまの早期事業価値向上に寄与します。

参考:日立情報通信エンジニアリング「故障や危険の事前予測を可能とするソフトウェア『状態予測エンジン』を販売開始」