藤本教授のものづくり考(3)

2017年7月19日

4層の競争力 日本のものづくりが世界でもてはやされたり、あるいはその競争力はすでに失われたなどといった議論がたびたび行われてきました。そして今もまた、失われたものづくり力といった方向に傾きがちのようです。しかし、そうした議論には、日本の経済、企業、産業、そして現場のパフォーマンスについて、概念の混同が見られ、それゆえに議論も混乱しています。まずはこれらのパフォーマンスについて、きっちりと分けて考える必要があります。 まず第一にマクロの「日本経済」で、たしかにここでは「失われた20年+α」で、GDPはほとんど伸びておらず、昨年も不調でした。ただし、日本の人口が減少局面にある現在では、マクロ成長を…