日立産機 圧縮機を大幅小型化 モータ技術で 分散設置可能に

日立産機システムは、アモルファスモータ一体型オイルフリースクロール圧縮機(コンプレッサー)を世界で初めて開発、3.7kW/5.5kW/7.5kWの3機種を3月から発売した。

新製品は国際高効率規格の最高レベル(IE5相当)を達成したアモルファスモータをインバータ駆動することで省エネ性能を高め、さらにモータと圧縮機本体を一体化し、現行販売機種(7.5kW同容量機)と比べ、容積で半分以下(63%減)と大幅な小型化を達成。省スペースでの設置を可能としている。モータと圧縮機を接続するベルトや機構部品などがなくなることで、メンテナンス項目も削減した。

オイルフリースクロール圧縮機は、低騒音・低振動が特長で、潤滑油を使用しないことから、油分を含まないクリーンな圧縮空気を供給できるため、食品や医療分野など広い分野で使用されている。

また、近年製造業においては多品種小ロット生産が進み、フレキシブルな生産設備と体制が求められている。エネルギー利用に対しても、圧縮空気の製造は工場全体の電力消費に対して2割程度を占めるというデータもあり、工場内の長距離配管は圧力損失というエネルギーロスにつながる。従って必要な時に必要なところで必要な量と圧力だけ圧縮空気を使いたいというニーズは高い。新製品は大幅な小型化を達成できたため、今までスペースの制約で設置できなかった場所への設置や圧縮機の分散設置を可能にし、配管からの空気漏れによるロスや、長距離配管による圧力損失を低減し、エネルギーの最適利用に寄与する。オプションでキャスターを取り付けることができ、大幅な軽量化で移動も容易。

使い勝手も考慮。使用空気量にあわせモータの回転数を自動調整し、吐き出し圧力を一定に保つ「圧力一定制御機能」、移設先の電源容量にあわせ出力を切り替えられる「パワーリミッタ機能」を搭載する。

また、電源周波数は50Hz・60Hz両方に対応し工場間の移設時に周波数を気にすることなく使用することができる。同社は4月24日からドイツで開催されるハノーバーメッセにも出展、紹介する。

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