一般社団法人日本電気制御機器工業会 『「第4次産業革命」に期待大』 曽禰寛純会長

2016年1月13日

日本電気制御機器工業会 曽禰寛純会長

日本電気制御機器工業会
曽禰寛純会長

2016年(平成28年)の新春を迎え、謹んで新年のお慶びを申し上げます。

さて、昨年の経済情勢を顧みますと、全体ではやや停滞感が感じられるものの、各種指標では改善が見られた一年であったと思われます。政府の経済政策や円安・株高を強みに輸出関連の出荷高が好調との期待感があるものの、中国経済の減速や、中東情勢の影響によるヨーロッパ経済の不安定感などもあり、なかなか先の見通しが読みづらい状況となりました。このような中、15年(平成27年)度のNECA出荷額は上期実績で3268億円(前年同期比95.9%)、通期では6558億円の見込みとなりました。これはNECAとして過去最高の出荷額を記録した昨年度比97%で、リーマンショック前のピーク時である07年(平成19年)とほぼ同レベルです。

今年の業界は「第4次産業革命」がキーワードになると考えています。

昨年12月開催の「SCF2015」は「第4次産業革命」をテーマに「計測展2015TOKYO」および「2015国際ロボット展」と共同での開催としました。この結果、来場者数は、前回を30%上回る約6万2000人にのぼりました。この状況は、第4次産業革命を背景とした制御機器業界への期待の高まりを反映したものと考えています。

このような状況を受け、今年は、NECAの重点施策である「3S」事業、すなわち「Standardization:標準化事業」「Safety:安全事業」「Sustainable Society:環境事業」の取り組みを「第4次産業革命」への対応を中心に進めていきたいと考えています。

NECAでは昨年4月に「第4次産業革命への対応検討」を行うためのWG(ワーキンググループ)を立ち上げました。このWGで、「3S」事業の将来の姿について分析や考察を行い、NECAの進む方向性を検討し、「3Sコントロール」をテーマに業界の将来像を明確化したいと考えています。

さらに、「3S」おのおのの事業中でも第4次産業革命対応を基本とした取り組みを行います。具体的には、(1)「Standardization:標準化事業」に関しては、経済産業省基準認証事業「直流高電圧リレーの国際標準化」は、16年度が3カ年計画の最終年となります。日本が提案する国際規格を規格原案(CDV)に持っていくことを目標とします。

(2)「Safety:安全事業」に関しては、安全資格制度(セーフティ・アセッサ制度〈SA制度〉)のグローバル展開をさらに進めていきます。昨年は機械安全分野での要員認証制度構築に向け、NECA/IECで覚書の締結を行いました。16年度は3年目となります経済産業省基準認証事業「機械安全に関する能力基準の定義に関する国際標準化」にIECとの連携のもと取り組み、要員認証制度の国際提案を目指します。タイでのSA制度拡充にも取り組みます。タイでは、昨年ODA事業でタイ版セーフティベーシックアセッサ資格制度を開始し、16年3月までには資格保有者は200人に達する見込みです。16年度以降、さらに上位資格制度であるセーフティ・アセッサ制度の移管に取り組んでいきたいと考えています。

(3)「Sustainable Society:環境事業」に関しては、経産省が16年度から開始する化学物質の情報伝達スキームへの取り組みに積極的に参加していき、このためのNECAガイドラインの改訂作業などにも取り組んでいきます。また、COP21で注目されるCO2削減対策にも積極的に取り組む考えで、削減貢献事例を増加させるとともにHPを更新し、情報発信力の強化を図ります。このようなNECAの環境への取り組みやEUの動向などは「環境レポート」として発行いたします。

新規事業としては、昨年度から取り組んでいます「次世代事業」の医療福祉機器分野では、今年も、医療機器への参入促進事業として、医療機器展示会への出展強化を計画しており、特に、6月に東京ビッグサイトで開催されます「MEDIX2016医療機器開発・製造展」に会員企業と共同出展する予定です。

最後になりますが、今年も関連団体、関連企業の皆さまとともに製造業の永続的な発展と電気制御機器業界のさらなる発展に貢献していく所存でございますので、一層のご支援、ご協力をお願い申し上げます。本年が皆さまにとって、また日本の産業界においても、素晴らしい一年となりますことを祈念いたしまして、年頭のごあいさつといたします。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。