分岐点

2013年5月22日

FA駆動・制御の国内市場は、いまだ上向かない。各社の決算報告会で7月以降との見方が出るが、期待が先行
し確信ではない。その中で伸びる分野を探すと、産業用太陽光発電設備、省エネ、鉄道に行きつく。医療機器、介護機器、食品関連は、良くも悪くもなく、安定した需要が見込めるとの見方もある。

製造業では、電気機械、自動車、電子部品などは円安基調で輸出増加が現実となりつつあるが、まだ、製造業全体の設備稼働率は低いままである。設備稼働率は、08年後半から09年前半にかけて前年の約半分近くまで落ちた。その後持ち直しているが、それでも65%前後である。ドイツ、イギリスは80%、製造業の復活を目論む米国は75%まで回復してきている。

製造業は国内でのものづくりの収入減を補てんする対策として、ロイヤルティー収入に活路を見い出せそうだが、実入りが小さい。特許出願件数で日本よりずっと少ないドイツは、1999年から09年の10年間で3・4倍に収入が増えているのに対し、日本は1・65倍にとどまっている。ドイツはオープンな研究開発システムが寄与している。

もっとも、日本は海外投資が一貫して増えている。昨年は、国内設備投資額の30%まで上昇している。その収益増と、ロイヤルティー収入増を図り、国内に還元する金流循環システムが機能すれば、年齢13年を超えた老朽設備の更新だけでなく、新規設備の投資も見込める。政府の成長戦略投資が尽きないうちに、製造業の再活性化が期待される。