分岐点

韓国の電気・電子機器メーカーなど103社が東京で展示会を開催した。日本市場開拓と、日本から製造を誘致し韓国経由で輸出する三角貿易の促進が狙いと思われるが、製品水準はかなり向上し高い製造技術力も見て取れた。主催者の韓国知識経済部は、日本の経済産業省に相当するが、韓国はかぶりに「知識」を置いている。意欲の違いか。▼

韓国は97年末に国際通貨基金IMFから195億ドルの融資を受けたが3年8カ月で返済完了、国全体が知恵と意欲で危機を乗り越えた。日本が成長に躓いている間に、韓国は09年0・3%、10年6・2%とV字回復し、今年も4・5%の成長率を見込んでいる。97年の経済危機が逆に韓国を力強く蘇らせた。▼

東京電力管内の電力使用制限令が解かれる前に、節電対策の現場取材で内外電機の山梨工場を訪問した。操業日変更や照明のLED化など対策を講じて、23%の大幅な省電力を実現していた。感心したのは、最大の電力消費工程である塗装部門は午前4時出勤、12時終了の変則勤務であったこと。従業員に不満はなく、むしろ積極的である。従業員は仕事に対する意識を地震で変えたという。▼

心強い意識の芽生えである。東日本大震災は「死の町」を造るのでなく、100年の大計で列島改造を教えているのではなかろうか。危機を転機に、最高の科学技術で海・山・平地を活用しながら災害に耐え得る、生きる感動が得られる形に変える。FA制御技術の活躍はいうまでもない。

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