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急速に需要が回復する光電・近接センサ 新エネルギー分野、安全・防犯関連などに期待 半導体製造関連向けが急伸3品業界向けも堅調を維持

光電・近接センサ市場は、昨年の1~3月を底に順調に回復している。NECAの検出用スイッチの出荷統計では、08年度が959億円(前年比23・6%減)、09年度は上期が355億円(対前年比58・4%、対前期比87・1%)だったが後半から急速に回復し、下期(10月~10年3月)は488億円、前年比で26・7%増、前期比で45・4%増と大きく回復、年間では824億円(前年比14・2%減)まで回復している。

検出用スイッチの出荷高をセンサ種類別で見ると、光電センサが約300億円で検出用スイッチの中で最も割合が高い。続いてマイクロスイッチが約160億円、近接センサが約120億円、リミットスイッチが約120億円などとなっている。また、検出用スイッチの主な産業分野別需要では、半導体製造装置が約100億円で最も多く、続いて工作機械約60億円、運搬機械約50億円、自動車製造設備約50億円、ロボット約15億円、食品・包装機械約20億円となっている。

市場の動向では、工作機械関連の動きはまだ鈍いものの、電機機器や自動車関連、半導体製造装置関連の設備投資が活発で需要が順調に回復している。

日本自動車工業会による統計では、四輪車の生産台数は昨年11月から5カ月連続で前年同月を上回っている。また、輸出も10年3月は前年同月比85・3%増と大きく伸長している。

半導体製造装置関連については、日本半導体製造装置協会による日本製同装置の販売額統計では、昨年10月から6カ月連続で前年同期比を上回っており、09年度(09年4月~10年3月)の販売額は6527億円(同17・9%減)まで回復している。

また、ロボット生産では、日本ロボット工業会のマニピュレータ・ロボットの生産統計によると、今年の1~3月期が7四半期ぶりに前年同期比でプラスに転じ、ピーク時(06~07年)の60%近くまで戻ってきている。

同工業会では急激な回復は期待できないものの、緩やかな上昇が見込まれるとしている。また、明るい兆しとして、自動車産業でハイブリッド化・電気自動車へのシフト化が進んでいることと、電子部品実装関連市場や半導体関連市場の動きが活発であることを挙げている。

一方、同センサの大きな市場である工作機械の生産額は、日本工作機械工業会の販売統計によると、03年度(3~4月)から07年度までは5年連続で大幅に増加したが、08年度は前年比17・9%減の1兆809億円、09年は同62・2%減の4090億円という厳しい数字となり回復が遅れている。

また、食品・医薬品・化粧品の3品業界は、依然として堅調な動きを見せており、光電・近接センサの需要を盛り上げている。食品や医薬品などの製造ラインには各種の認識・識別センサの採用が拡大しており、各センサメーカーでもこうした分野に向け新製品を積極的に投入している。

さらに、太陽光発電関連の動きも活発化している。政府が「2020年までに地球温暖化ガスを1995年比で25%削減する」と打ち出したことで、太陽光発電を導入・計画する動きが各地で加速している。さらに、「温暖化対策の一環として全国の公立小中学校に太陽光発電の導入を図る」という政府の施策もあり、電気事業連合会や日本電機工業会などの太陽光発電関連団体も太陽光発電の普及拡大に向け積極的な活動を行っている。

すでに、国内の電力メーカーが本格的な太陽光発電所建設に動き出しているほか、各公共施設、工場、ビル、倉庫、大規模店舗、ソーラーハウスなどで太陽光発電システム導入に向けた動きが活発化しており、センサ分野にも大きな需要が訪れることになるだろう。

光電センサは、LEDや半導体レーザーを光源にした非接触センサで、検出方式は透過型、回帰反射型、拡散反射型などがある。長距離検出には透過型が最適である。回帰反射型は、透過型で必要だった投光部と受光部の配線が不要で、配線工数や設置工数を半減できるメリットがある。そのほか超小型ヘッドで取り付けスペースが小さいアンプ分離型、DC電源で使え応答速度が速いアンプ内蔵型、AC電源で使えて取り扱いが容易な電源内蔵型、取り付け場所を選ばず微小物体も検出できる光ファイバー式などがある。FA分野では、隙間などにも取り付けられ、光ファイバー部を交換するだけで様々な用途に対応できる光ファイバー式のアンプ分離型の需要が多い。アンプ部を共通とし、光ファイバー部を用途ごとに多数そろえることで、幅広い用途展開に対応している。

半導体や液晶製造装置では、微小物体検出用として、高精度、ローコスト、取り扱い易いなどの理由から光電センサの使用個数が増加、大きな市場を形成している。微小物体検出用では、これ以外でも小型化が進む機器の組み立て装置分野や、小型電子部品の製造装置などでも大きなニーズがある。

小型化と長い検出距離、高い保護特性などが著しく、検出距離50メートル、保護特性IP69Kといった製品も登場している。取り付けも端子台やアタッチメントなどを使用しているものが多いが、最近は埋め込み取り付けが可能なタイプも出ており、より狭小な場所にも取り付けが可能になっている。

食品機械などの光沢検出、包装機械などでのマーク検出といった分野では、従来品を改良し、より精度の高い検出を実現した製品の開発が進んでいる。関連する光電センサでは、カメラ、照明、カラーモニターを一体化したローエンドの色面積センサなどがある。同センサは、印字有無判別、シール有無判別、シール異種混入判別、文字認識などが容易に行える。

化粧品・薬品・食品などいわゆる3品業界では、このようにユーザーのニーズに合わせた用途限定のローエンドセンサ、提案解決型センサといった専用センサの需要が高まっている。ある限定された検出項目だけに対応することで余分な機能を省き、その分ローコストである。中でもローエンド画像センサは、このところ各センサメーカーが販売に注力している。

また、食品分野は食品偽装問題や製品安全対策向上の観点から、トレーサビリティを念頭に置いた需要が高まっている。人間の目以上の精度で確実に検査できることは、トレーサビリティを推進する上で重要な不良品防止に繋がり一層効果を発揮する。こうした効果への期待から、各企業で検査工程の自動化投資に意欲的に取り組むところが増えている

最近の光電センサは、オートチューニング機能など使い易さを追求した機能が一般化している。また、多点制御や差動検出など入光量をアナログ的に制御できるアナログ出力の光ファイバー式光電スイッチなどもある。さらに、アンプ内蔵型では小型化が著しく、相互干渉防止機能などにより密着取り付けしても誤動作を解消できるようになっている。

最近登場のデュアル感度補正機能は、ファイバー先端に汚れによる光量低減が生じても自動的に感度を補正するだけでなく、先端部の清掃を行った後も自動で元の感度に復帰するもので、再ティーチングの必要がないという特徴を持つ。

さらにピッキング用として、使用する距離によってリフレクタ形と拡散反射形が選択できる薄型ワイドセンサも好評である。省スペースで高輝度の大形表示灯が付いており、ピッキング作業の効率化が図れる。

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