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PLCアプリケーションの開発効率化指針「効率的なPLCアプリケーション開発手順」①

PLCアプリケーション・ソフトウェア開発環境で、プログラミングや保守の容易性がより一層重視されてきている。PLC単体と機械搭載による輸出比率が高まり、国際化するPLCにおいて世界に共通する開発・保守環境が求められている。

そのひとつの手段として、プログラムの部品化が注目されているが、ベースとなるIEC61131―3(JISB3503)規格に関心が寄せられている。世界のエンジニアが共通の言語でコミュニケーションでき、そのうえプログラムの部品化で効率的にプログラムできるよう規定された「PLCのための国際標準プログラミング言語」といわれている。

こうした背景のもと、日本電機工業会PLC技術専門委員会プログラミング・ツール分科会ではこのほど、「PLCアプリケーションの開発効率化指針」をまとめた。

この開発効率化指針は、具体的な適用事例を用いて、部品化によるソフトウェアの再利用の手法及び効果を明示しており大いに参考となる資料である。そこで、指針の中の「効率的なPLCアプリケーション開発手順」の部分を掲載してみた。なお、「1
PLCアプリケーション開発の課題及び対策」と「2
生産設備ユーザの課題」は省略。
3、効率的なPLCアプリケーション
開発手順

アプリケーションの開発の手順は、図1による。

“分析"では、システムの動作を分析し、機能単位を抽出する。“設計"では、この分析結果に基づいた機能単位をファンクションブロック化するための設計をし、“製作"ではプログラミングによって、ファンクションブロック及び運転方案プログラムを作成する。“テスト"では、ファンクションブロック、機能モジュール単体などのデバッグから、全体を組み合わせたデバッグを実施する。“調整"では、制御対象に合わせたパラメータの調整を実施し、各種データを運用に最適な値に設定し、データテーブルを保存する。設計の最後には、保守及び拡張に備えドキュメントを出力する。
3.1
アプリケーションモデル

この章では図2に示す搬送システムの事例を用い、分析~保守の設計手順を解説する。
3.2
分析

分析は,要求仕様の整理、機能抽出及び構造化の順に実施する。分析の詳細は、図3による。
3.2.1
分析のポイント

“機能抽出・細分化"→“グループ化"→“階層化"→“構造化"のアプローチで、常に、機能単位のブロックを基本単位としてシステムの構築を考えることによって、システムごとのカスタム的な構築から、共有、再利用を中心とした高効率なシステム構築に切り替え可能である。

このシステムを分析するうえでは、図4に示すようなプログラムの階層化構造をあらかじめイメージしている。機能最小単位のブロックを基本部FB層とし、その上に小機能をまとめた大機能で構成する応用部FB層、最上位にシステム全体の動作を制御する、運転方案プログラム層で構成される。このイメージを意識しながら、システムの機能抽出~構造化分析を実施すると機能の整理がしやすく、実際のプログラムとの対応関係も取りやすくなる。
さらに機械ユニットと一体でFBが管理及び構築可能な場合、その効果はさらに高くなる。システムの拡張または変更に備えて、H/W及びS/Wが対となったモジュールで構成されるシステムが望ましい姿である。
この搬送システムの分析を進めるうえでは、制御プログラムの構成を図5のようにイメージするとよい。

対象設備または機械ごとに異なる運転方案部と個々の機械ユニットを制御するFBに役割を分離する方向でアプローチすると、再利用性及びメンテナンス性の向上が期待できる。

(つづく)
【日本電機工業会PLC技術専門委員会プログラミング・ツール分科会の「PLCアプリケーションの開発効率化指針」より転載】

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