制御機器業界はもっと夢と楽しさを 他業種とのコラボが未来を切り拓く 新産業へ広がる制御機器の世界

今年は新市場が興る

S氏
太陽光発電をある会合で議論したが、家電量販店、住宅メーカーが動き出している。省エネ法ではコンビニなどを傘下に収めている商事会社が動き始めた。新たに何か出てくる予感がする。制御機器は非FAで広がりが望める。

N氏
今まで、日本の産業は自動車を中心としたヒエラルキー構造でできている。その自動車のヒエラルキーが崩れると、いろいろ小さな業種がでてくる。太陽光発電にしても自動車のような雇用吸収力はない。産業の規模が小さくなり雇用が分散する。

S氏
産業も分散化する。単一産業が大きければ良いが、日本は大規模産業の時代でなくなる。制御機器業界も大変である。日本は地震が発生すると電力、水道、ガスの順番で回復する。この分野にも制御が関連する。

N氏
電力に関していえば、一戸単位で燃料電池など設備していれば、地震対策上、強くなる。スマートグリッドで言えば電力単独では強いが、全体最適を考えなくてはいけない。これは制御でないとできない。ビルの屋上に太陽光発電設備があれば、制御の世界だ。太陽光発電だけでなく燃料電池、ガス、水道も入れれば、制御の市場は大きくなるが、まだ見えてこない。

S氏
電気自動車はエンジンに大型モーターがひとつ付いているが、車輪ごとにモーターを取り付け、それぞれを組み合わせたらインテリジェンスになる。慶応大学の研究室で試走しているが、インテリジェンス制御の塊である。

N氏
車輪毎にモーターを付ける「インホイールモーター」は未だ小型車には採用できない。現時点ではモーターが大き過ぎる。

S氏
その点から見ても材料の革新ができないと、日本は生き残れない。レアメタルを変える素材など…。

N氏
自動車の4輪にモーターを付けて動かすには制御が欠かせない。

S氏
新幹線は並列できめ細かくなめらかである。車もそういう方向に向かう。

N氏
話は変わるが、ランフラットタイヤはパンクしても100キロも走れる。欧州では高級車にランフラットタイヤを義務つけている。スペアタイヤが不要で車体重量が軽くなるのがメリットだそうだ。日本も一部車種で付けているが。圧力センサーで空気を検知しパンクを発見する。制御の世界は広がっている。

S氏
コモディティーのところには制御の広がりはない。逆に、新幹線は回生ブレーキの時に他の電車に電力を送っているが、これも制御技術であり、こうした非コモディティー分野は広い。

N氏
自転車の回生ブレーキの発想は日本人である。もっと楽しくなる方向に目を配れば制御はさらに楽しくなる。面白く楽しくするには現場に行くべきである。

S氏
何に困っているかを知るべき。例えば、モーターはイコール発電機という視点からすれば、いろんなアプリケーションがでる。

オートメーション新聞は、1976年の発行開始以来、45年超にわたって製造業界で働く人々を応援してきたものづくり業界専門メディアです。工場や製造現場、生産設備におけるFAや自動化、ロボットや制御技術・製品のトピックスを中心に、IoTやスマートファクトリー、製造業DX等に関する情報を発信しています。新聞とPDF電子版は月3回の発行、WEBとTwitterは随時更新しています。

購読料は、法人企業向けは年間3万円(税抜)、個人向けは年間6000円(税抜)。個人プランの場合、月額500円で定期的に業界の情報を手に入れることができます。ぜひご検討ください。

オートメーション新聞/ものづくり.jp Twitterでは、最新ニュースのほか、展示会レポートや日々の取材こぼれ話などをお届けしています
>FA・自動化、デジタル化、製造業の今をお届けする ものづくり業界専門メディア「オートメーション新聞」

FA・自動化、デジタル化、製造業の今をお届けする ものづくり業界専門メディア「オートメーション新聞」

オートメーション新聞は、45年以上の歴史を持つ製造業・ものづくり業界の専門メディアです。製造業DXやデジタル化、FA・自動化、スマートファクトリーに向けた動きなど、製造業各社と市場の動きをお伝えします。年間購読は、個人向けプラン6600円、法人向けプラン3万3000円

CTR IMG