産業用トランス市場は、ロボット・工作機械、医療機器、防災機器、携帯電話基地局、発電所、アミューズメント機器など幅広い需要に支えられ堅調な動きを見せている。特に、最近では電力関連を中心に省エネに対応した高容量の大型トランスの需要が伸びている。また、特注品の比率も高まっている。製品的には軽量・コンパクト化が進みねじアップ式端子台タイプ、通電時LED表示タイプ、事故再発防止トランスなど新しい機能を持つ新製品も登場している。一方、銅相場は昨年後半から再び高騰しており、今年4月現在ではキロ770円まで上昇、昨年の春頃に比べると倍近くになっている。鉄や樹脂の値上がりもあり、専業メーカーはすでに特注品や大型品に関して値上げを打診しているところもあり今後の動向が注目される。市場は新エネルギー関連やアミューズメント関連、さらに海外向けなどの需要が期待されており、意欲的なアプリケーションの拡大が図られている。