▼人の行動を決定づけるのは「欲」である。欲しい、したいなど、好ましいと思ったものに対して行動を起こす。物事をプラスに捉え、前向きに行動するから結果も出やすい。「好きこそものの上手なれ」まさにことわざの通りだ
▼ドイツや米国といった世界の産業をリードする国は、IoTをビジネス拡大のチャンスと捉え、サービスを提供する側、受ける側の両方が積極的に取り組んでいる。現状、彼らは勝ち組であり、優位性がある。この仕組みを崩したくないという心理も働いている。また、中国やインドなど、新興国にとっては、ワンランク成長するための好機だ。先進国の後塵を拝してきた従来の構造を覆せる絶好の機会になるかもしれない。プラスの思考で取り組む彼らの勢いは恐ろしいものがある
▼皆さんはインダストリー4.0、IoTに対してどんな感情を抱いているだろうか?怖い、嫌いというマイナスの感情か、それとも楽しい、うれしいというプラスのイメージが強いか。その人の業務や立場によって異なるが、もろ手を挙げて大歓迎、不安はまったくないという人は少数派だ。日本では、どちらかというとマイナスの気持ちで捉えている人が多い。いま日本の第4次産業革命に取り組む姿勢は中途半端である。慎重に進めるという大義名分のもと、周りをうかがって様子を見、横に倣え、まねるが横行し、歩みが遅い。利益を上げたい、事業規模を大きくしたい、受注が欲しい。こうした欲を実現するためには、新しい取り組みを大胆に始める必要がある。日本企業に大事なのはチャレンジだ。横並びという悪癖を直すのは今だ。