IoTの盛り上がりに合わせ、昨年8月にIoT推進室を発足させた。これまでも、大林組とのウエアラブルセンサを使った建設現場の安全確保の実証実験や、Virtual Engineering Communityとの製造現場とクラウド間の、セキュアな通信の実証実験などの取り組みを行ってきたが、そこで得たノウハウを基にサービス化を目的として組織を立ち上げた。クラウドやネットワーク、カスタマーサービスなど社内の各部門から横断的にメンバーが集まり、専担25人体制でIoTのサービス化を進めている。
現在、産業向けを注力分野として、「データの見える化」を手早くセキュアにできる「IoTトライアルパックConnected Factory」の提供を始めている。当社はIoTを支えるインフラであるネットワークとクラウドを持ち、そこに乗るさまざまなアプリケーションのパートナリングも検討中である。
企業がIoTに取り組む上で必要なものを一括でも個別でも、柔軟にお客さまにとって最適なものを組み合わせて提供できることも強みだ。今後、既製品との接続用、車両との接続用のトライアルも順次開始し、今春以降、商用サービスとして展開していく。
ガートナーの先進テクノロジーのハイプ・サイクルによると、今、IoTは期待度がピークにあり、2016年以降は急激に下がっていく。この時期を早く乗り切り、安定期に乗せる必要がある。今年は、キーワード先行型のIoTから、より具体的で実用的なものとして土台を固めていく活動が中心となる。
また社内にはビッグデータやAI、映像解析など最先端ツールを開発している部隊がある。地盤固めとともに、より高度で先進的な取り組みを求める企業にはこれらを活用した提案も行っていく。