- FA業界・企業トピックス
- 2011年9月14日
アドバンテック、台湾本社でワールドパートナーカンファレンス開催 エッジコンピューティングとAIのトータルソリューション企業へ本腰 エッジAIの新プラットフォーム「WEDA」発表
アドバンテックは、6月1日から4日にかけて、台湾市内と林口市のAIxIoT共創キャンパスなどで、世界中の顧客とパートナーなど800人以上を招待して「ワールドパートナーカンファレンス(WPC)」を開催。カンファレンス、フォーラムや工場見学、ネットワーキングなどを行い、今後はエッジ領域のAIビジネスを強化していく方向性を明らかにした。合わせて、エッジAIの開発から展開を支える同社の新たなプラットフォーム「WEDA(WISE-Edge Developer Architecture)」を発表した。
また同時期に台北市内で行われた世界的なコンピュータの専門展示会「COMPUTEX 2026」にも出展し、エッジAI活用のアプリケーションを中心に紹介した。
エッジAIの世界リーディングプラットフォーマを目指す

初日のカンファレンスでは、アドバンテック会長兼CEOのKCリウ氏をはじめ、NVIDIA、Qualcommといった世界的な半導体メーカーの幹部等が講演を行い、AIを取り巻く状況の変化とそこに対応する新たな技術・サービス、具体的なエッジAIアプリケーションなどを紹介し、AI技術のいまと同社の方向性が示された。
KC リウ氏による特別基調講演では、AI関連ビジネスが多岐にわたるなかで、同社としてどの領域に注力していくかの方針とWEDAについて語られた。
AI産業は、①エネルギー(電力供給)、②チップ(CPU・GPU・メモリ)、③インフラ(データセンタ・計算施設)、④大規模言語モデル(LLM)およびAIサービス、⑤アプリケーション(産業用AIソリューション、ロボティクス、自動化、スマートファクトリー、AMRなど)の5つの層で構成され、そのなかでも同社として5層目のアプリケーション層に経営資源を集中し、これからの方向性について「エッジコンピューティングとAIを活用したインダストリアルAIソリューションの世界的なリーディングプラットフォームを目指す」とした。
新たに発表したエッジAIの開発プラットフォームであるWEDAについても、WEDAはエッジAIのモデル開発からハードウェアへの実装、システム構築、運用・管理までを同一のプラットフォーム上で一貫して行えるエッジAIソリューションで、エッジAIの実装までの高速化、システム構築における高い柔軟性、単一から大規模まで対応できる拡張性の高さが特長。
リウ氏はWEDAについて、エッジAIの開発と普及を加速するため、同社のハードウェアを購入した世界中のすべての顧客に対してWEDAソフトウェアを無料(バンドル)で提供することを講演内で発表した。
エッジAI戦略の鍵を握るWEDA

そして、同社の組込み事業部門のトップであるミラー・チャン氏は「デジタルからフィジカルへ:エッジAIコンピューティングとWEDA」のタイトルで講演し、今回のWPCの中心となっているWEDAを紹介した。
同社はこれまでに産業用PCをはじめ、カメラやセンサ、ネットワーク、それらを統合したモジュール、開発環境などを提供し、且つAIモジュールからAIアプライアンス、オンプレ型AIサーバというハードウェアも網羅してきた。WEDAはそれらの上でエッジAIを開発できるプラットフォームであり、AMDやIntel、Qualcomm、NXP、NVIDIA、Rockchipなど半導体メーカーに関係なく、効率的にエッジAIを開発し、展開ができるとそのメリットを強調した。
WEDAについては、パネルディスカッション1「スマートなプラットフォームとエコシステムによる加速」でも触れられた。
パネリストのedge AI Foundation 戦略担当副社長 エド・ドーラン博士は「エッジAIは中央集権的だったインテリジェンスを現実世界へ拡張することに本質がある」とし、企業は各社が世界一になれるコア領域、ドメインに集中すべきで、エッジAIのインフラやオーケストレーション、管理スタックなどは専門家に任せるべきだと主張。
それに対し同社のチーフソフトウェアアーキテクトのリチャード・ワン博士は、まさにパートナーがインフラではなくドメインアプリに集中できるようにしたのが統合開発アーキテクチャ「WEDA」であり、データ管理、デバイス管理、AIライフサイクル管理を包括し、開発時間とコストを最大80%削減するとWEDAを使うメリットを強調。さらにAIエージェントランタイムを提供し、製造、エネルギー、小売、医療向けに「基礎スキル」を用意し、パートナーがその上でドメイン特化型AIエージェントを構築できるように支援することを発表した。
NVIDIA、Qualcomm、オムロンなどグローバル大手がAIを語る

このほか、ゲストスピーカーやパネルディスカッションも行われ、NVIDIAのロボティクス・エッジAI担当バイスプレジデントのディーパ・タラ氏は「エッジコンピューティングとフィジカルAIのエージェント時代」をテーマに講演し、フィジカルAIに求められる圧倒的な精度要求とレガシーシステムとの統合という課題に対し、トレーニング、シミュレーション、ランタイム展開という同期させた3つの環境を提供して解決していくとした。
Qualcomm Technologies社の上級副社長兼グループゼネラルマネージャーのナクル・ドゥガル氏は「産業用および物理AIにおける共勝」をテーマに話し、モバイルや自動車向けチップで培った圧倒的な低消費電力・高効率計算技術を産業インフラの変革へ持ち込む戦略を明かした。
また、機械、工場の自動化、サービスの各産業の専門家を招いたパネルディスカッションが行われ、機械産業ではオムロン インダストリアルオートメーションビジネスユニットの岩村慎太郎博士が参加し、電子部品のはんだ付けの良否判定をする3D外観検査装置でのAI活用を解説。ワークに発生した現象の物理的な意味をAIに理解させ、原因を推論できるように高度化したことで、オペレータが自然言語で問いかけて回答を引き出せる仕組みを実現していることを紹介した。
工場の自動化では「オートメーションから自律意思決定へのシフト」のタイトルで行われ、組織プロセスの根本的なトランスフォーメーションがなければ失敗する、旧来のハードウェアとソフトウェアが一体化したアーキテクチャでは難しく、ctrlXのようなソフトウェアでファインドな仕組みが必要であるとした。
サービス産業では、医療機関でのAI活用による救急部門での病床の混雑緩和と画像解析や病気判断の支援の事例や、リテールにおける在庫の把握と自動発注、品出しの自律化からの店舗の無人化の取り組みを紹介した。
https://www.advantech.com/ja-jp/resources/news/computex-forum
-
ifm efector、スマートディスプレイ搭載のデジタルマノメータ「PGシリーズ」発売 アナログマノメータとデジタルセンサの機能を一体化
-
令和の販売員心得 黒川想介 (160)課題を顧客視点で見つける「令和版手探り営業」が大切