展示会シーズン秋がスタート 自動化、ロボット、半導体、物流 各産業の注目展が目白押し

2025年も9月に入り、秋の展示会シーズンがはじまった。展示会は、景気低迷による出張制限やデジタルマーケティングの隆盛、さらにはコロナ禍による追い討ちにより、以前のように全国各地から人がわんさかやって来るという状況ではなくなったが、一方で、金と時間をかけてでも見に来たいという人が来るものとして質が上がっているという声も多く、展示会も製造業界と同じく変革期を迎えている。市場環境が正常化し、景気も回復傾向にあるなかで、今秋の各展示会はどのような気づきを与えてくれるのだろうか。
9月は、10日から東京ビッグサイトで国際物流総合展 INNOVATION EXPO、センサエキスポジャパン、自動認識総合展が開催される。国際物流総合展 INNOVATION EXPOは「物流を止めない。社会を動かす。」をテーマに、462社が参加。自動認識総合展は「未来をつなぐAUTO-ID」をスローガンとし、今回初めて「画像認識×AIゾーン」を設け、自動認識の最新技術を紹介する。
17日からは東京ビッグサイトでINCHEM TOKYO、幕張メッセでネプコンジャパン、Factory Innovation Weekが開催。INCHEM TOKYOは、2年に一度の化学装置と生産プロセス、エンジニアリングの専門展。同じ時期・地域で化学工学会も予定されており、盛り上がりが予想される。ネプコンジャパンは、首都圏では1月に続く開催、10月には名古屋でも予定されている。
10月は展示会シーズンのピークで、毎週どこかで展示会がやっている状態。1日からインテックス大阪でものづくりワールド【大阪】を皮切りに、7日からは東京ビッグサイトで包装関連のJAPAN PACK 日本包装産業展、14日からは幕張メッセでCEATEC、15日からはインテックス大阪でPOWTEX 国際粉体工業展、22日からは名古屋のポートメッセなごやで工作機械や機械加工関連のMECT メカトロテックジャパン、30日からは東京ビッグサイトでJAPAN MOBILITY SHOWが開催。CEATECは「Innovation for All」をテーマとし、かつての家電や電子部品の展示会からSociety 5.0に向けたイノベーションが集まる場として定着しはじめた。MECTは、自動車産業の集積地であり、工作機械ユーザーが多い東海地域で行われ、2年に一度、現場の近くで行われる展示会として今回も多くの来場が予想されている。
11月は、FA・製造業界にとっての注目イベントであるIIFESが19日から東京ビッグサイトで行われ、26日には幕張メッセで鉄道技術展が開催。IIFESは、テーマを「ものづくりの未来が集う 革新・連携・共創」とし、人手不足や脱炭素といった社会的課題を解決するための自動化・オートメーション技術・製品を各社が提案する。
12月は、社会的にも注目が集まっているロボットと半導体分野の専門展が行われる。3日からは東京ビッグサイトで国際ロボット展(IREX)、10日からは東京ビッグサイトでSEMICON JAPANが開催。国際ロボット展は、今回から産業用ロボットとサービスロボットの枠を取り払い、総合的なロボット展へと一新。海外からの来場者も多く、まさに名実共に国際的なロボット展へとなった。SEMICON JAPANは、いま最も熱い半導体ビジネスの専門展として、業界関係者はもちろん、行政や金融も含めて多くの来場が見込まれる。




