
化学メーカーの日本触媒は、福岡県北九州市にリチウムイオン電池用の電解液素材 LiFSI(リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド、製品名「イオネル」)の新工場を建設する。
新工場は北九州市若松区響灘地区に建設され、敷地面積は約6万5000平方メートル。投資総額は約375億円で、年間3000トンの「イオネル」生産能力を持つ計画。新規雇用は約50名を見込む。建設は2026年1月に開始し、商業運転開始は2028年7月を予定している。
「イオネル」は、EV向け電池の長寿命化や充電時間短縮、低温環境下での出力向上、安全性向上などに貢献する素材で、需要拡大が見込まれている。同社は北九州市について、物流やユーティリティ設備の利便性、低い災害リスク、自動車・環境関連産業の集積などを評価し、立地を決定した。