儲かるメーカー改善の急所101項【急所23】コミュニケーションのとり方 コミュニケーションは、現場で現物を前に、声を出して行なえ。

「私たちは自分が何を知らないかを知ることはできません。あれを知らないから週末に本を読んで勉強します…、といったらもうそれが何かを知っているということになります」とは私が現場でよくいう言葉です。自分の知らないことが何かが分かると抜けがなくなるので、それができれば百人力といえますが、残念ながらできません。

自分のことすら分からないのですから、ましてや自分以外の人が何を知らないかなどは到底分からないのです。だから「このことくらいは当然知っているだろう」といった思い込みによるミスや混乱が生じたりするのです。
どんなモノも一人ですべて作れるものはありません。多くの人がかかわって製品となるものです。多くの別々の担当者は自分のことは誰よりも知っていますが、自分以外の人のことはほとんど知りません。そのモノについてすべてを知っている人はいないのです。

だからこそコミュニケーションは「現場で現物を前にして指をさして声を出して行なう」ことが重要です。こうすれば同じモノを対象に議論していることは明らかですので、自分が知らないことがもしあった場合は、その場で分かるということになります。「現場・現物・現実」での動きになりますが、これを三現主義(さんげんしゅぎ)といいます。

現場で現物の前に集まって、それぞれの人がそのモノに対する自分のかかわりを話せば、自分が知らないそのモノのことがすべて語られるので、あいまいなことがなくなって、思い違いや誤解を解決することができます。
そしてこのような形で、現場で雑談を気楽に続けていると、驚くような意見が何気なく出てくることがあるのです。三現主義によるコミュニケーションは原則であると同時にアイデアを生み出す原動力なのです!私はこのテーマを絞った雑談が大好きで、しばしば意図的に皆さんで雑談します。こうするといいアイデアが生まれることを知っているからです。

日本カイゼンプロジェクト 会長 柿内幸夫
1951年東京生まれ。(株)柿内幸夫技術士事務所 所長としてモノづくりの改善を通じて、世界中で実践している。日本経団連の研修講師も務める。
経済産業省先進技術マイスター(平成29年度)、柿内幸夫技術士事務所 所長 改善コンサルタント、工学博士 技術士(経営工学)、多摩大学ビジネススクール客員教授、慶應義塾大学大学院ビジネススクール(KBS)特別招聘教授(2011~2016)、静岡大学客員教授
著書「カイゼン4.0 – スタンフォード発 企業にイノベーションを起こす」、「儲かるメーカー 改善の急所<101項>」、「ちょこっと改善が企業を変える:大きな変革を実現する42のヒント」など

一般社団法人日本カイゼンプロジェクト
改善の実行を通じて日本をさらに良くすることを目指し、2019年6月に設立。企業間ビジネスのマッチングから問題・課題へのソリューションの提供、新たな技術や素材への情報提供、それらの基礎となる企業間のワイワイガヤガヤなど勉強会、セミナー・ワークショップ、工場見学会、公開カイゼン指導会などを行っている。
■詳細・入会はこちら https://www.kaizenproject.jp/

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