【市況見通し】産業用ロボット・協働ロボット世界市場、出荷台数・販売額ともに過去最高

2020年1月8日

世界的に需要が広がる産業用ロボット。国際ロボット連盟(IFR)によると、18年は出荷台数、年間販売額ともに過去最高を記録。19年はいったん需要が落ち着くも、20年から再び拡大路線に入る見通しを示している。

IFR 産業用ロボット 世界出荷の推移と見通し

 

18年は出荷台数・販売額ともに過去最高
20年度から成長加速

2018年のロボット出荷台数は、17年比6%増となる42万2000台。年間販売額は165億ドルと過去最高となった。19年以降について、19年は横ばいだが、20年には46万5000台、21年に52万2000台、22年には58万4000台と年間平均成長率12%で再拡大していくと見られている。

また人と並んで作業ができる協働ロボットについて、18年は42万2000台のうち1万4000台で、全体の設置台数に占める割合は3%ほどだが、伸び率では23%増と急速に伸びると予測している。

 

中国韓国で減速
日本とアメリカ、ヨーロッパで拡大

世界最大のロボット市場のアジア全体では前年比1%増加。日本が大幅に増加したが、中国と韓国が減少したことで成長が鈍化となった。ヨーロッパは好調で14%増加し、6年連続で過去最高を更新。アメリカを含む南北アメリカは前年より20%増加し、こちらも6年連続で新記録となった。

国別では、中国が設置台数・金額ともに世界ナンバーワン。景気悪化の影響を受けて1%減の15万4000台となったが、金額ベースでは21%増の54億ドルとなった。中国市場では現地のローカルメーカーのシェアが拡大しており、前年の22%から18年には27%まで増加した。

2位は日本で、21%増の5万5000台となった。13年以降の成長率は17%と高い割合で拡大している。一方、日本のロボットメーカーのシェアは世界供給量の52%となった。

3位は8年連続で増加傾向となったアメリカ。4万300台で、前年比22%増となった。4位は韓国。5%減少となった。5位はドイツ。ヨーロッパでナンバーワンの26%増の2万7000台だった。

 

将来の有望市場インドに大注目

注目はインド。18年のインドの産業用ロボットの販売台数は4771台に達し、新記録を達成。シンガポールやタイ、チェコを上回る世界11位に急進した。

インドでは自動車産業が最も大きな顧客で、総設置台数の44%を占めているが、18年の成長を牽引したのはそれ以外の一般産業。ゴムやプラスチック産業、金属産業、電気/電子産業等で28%増加。非自動車産業のロボット使用が急拡大している。

GDPは2019年に7%以上成長すると見込まれており、若い人の働き口を広げるために国を挙げて製造業振興を進めている。しかし自動化はほとんど進んでおらず、労働者1万人に対するロボット導入数(ロボット密度)はまだ4台。自動車産業でも99台にとどまり、導入余地が多く残る期待市場だ。

 

自動車産業は世界的に堅調

業界別では、依然として自動車産業が最も多く、全体の供給量の30%を占めている。新車の生産能力と近代化への投資がロボットの需要を押し上げ、新しい材料を使用し、エネルギー効率の高い駆動システムを開発し、すべての主要な自動車市場で高い競争が投資を促した。

エレクトロニクス関連は、18年は大幅減の厳しい年となった。米中貿易機器の影響もあり、12万2000台から10万5000台へと減少した。金属・機械産業は総需要の10%を占めている。18年の設置台数は4万3500台となった。