三菱電機「ZEB関連技術実証棟」省エネ最高評価獲得

2019年8月21日

日本初 設計段階での取得

三菱電機は、神奈川県鎌倉市の情報技術総合研究所内に建設中の「ZEB関連技術実証棟」が、第三者認証機関からBELS(建築物省エネルギー性能表示制度)の最高評価となる5スターと、ZEBの最高ランクを示す「ZEB」を取得した。6000㎡以上の中規模ビルで、設計段階での「ZEB」の取得は日本初となる。

実証棟は、ZEBに関する技術開発の加速を目的として実証実験を行うために建設。鉄骨造地上4階建で、延床面積は6000㎡。機器類約16億円を含む、総額約40億円を投資して建設され、2020年9月に稼働を開始する予定となっている。

ZEB実現に向けた取り組みとして、HVAC、照明、昇降機、太陽光パネル、ヒートポンプなど主要設備には高効率設備を採用。それらの設備は在室検知や明るさ検知制御、タイムスケジュール制御、速度制御など省エネ制御を駆使して効率化する。また部屋や空間の用途・構成ごとに空調の強弱をつけた建築設計を行い、自然通風や吹き抜けを利用した重力換気など自然エネルギーを活用。

 

ほかにも土中埋設のダクトによる地中熱・冷排気を使った外気負荷の低減、入退室管理による室内設備の最適運転化、ビルシミュレーション技術の導入によるエネルギー管理業務の省力化などを行う。

空調や照明、HVAC等の設備のアクティブ制御だけで基準一次エネルギー消費量から59.8%削減し、加えて屋上の太陽光パネルによって43.6%の創エネをしている。設計段階で、合計103%の消費エネルギー削減を実現している。完成後の運用では、AIやIoTを活用することでさらなる省エネに加え、WELLやBCPなど新たな付加価値を検討していくとしている。

情報技術総合研究所の楠和浩所長は「ビルオーナーだけでなく、ビルを使う人、管理する人など関係する人々に価値を提供することをZEB+として研究している。例えば生産性や健康性に優れた空間、運用管理の効率化を、エネルギーの効率運用とBCPなど。通常は実験室で研究するが、今回は本当の環境で、実務をしながら実証したいということで実証棟を建設することとなった」としている。