【流通各社トップが語る2019】アール電子、海外強化へ上海に拠点

代表取締役社長 松本 年生

2018年12月期の売り上げは、お陰様で前期比7.6%増加し、過去最高を更新することができた。第39期となる19年12月期は同4.1%増と慎重な目標を設定してスタートしているが、引き続き売り上げを更新したい。

今年は米中の貿易摩擦の影響が各方面に及ぶことが懸念され、とりわけ半導体製造装置・設備機器関連の受注低迷などが大きな不安材料として予想されることから、厳しい1年になるのではないかと考えている。

今年もお客様と仕入先に支持される会社を目指して「協力・協調・行動力」を経営品質目標に掲げ取り組んでいく。販売先、仕入れ先への小まめな訪問を増やしながらコミュニケーションを深めていきたい。

かねてから準備を進めていた中国・上海の現地法人「阿路シュツ子(上海)有限公司」の業務を2月11日から開始し、中国向けの販売を強化する。香港営業所からの商流を上海からに切り替えて、日系の鉄道やロボット関連メーカーを中心にコネクタやケーブルアクセサリーなどの拡販に取り組む。いずれの分野も、中国市場で今後大きく伸長することが見込まれていることから期待している。

一方、02年から開設しているインターネットによる電子部品販売サイト「RDC」は、大きく扱い額が増えているわけではないが、最近はネット販売業者からの注文が目立っている。商社として、今後の流通を取り巻く環境変化への対応策のひとつとしてRDCを展開しているが、対面販売とネット販売の両方のメニューを用意することで、お客様がメリットを感じる方法での購買につながってくれればよいのではないかと思う。来期は40期を迎える。リーマンショックなど幾多の山谷を超えて会社を継続してきたが、これからも社員全員の自助努力で期待に応えていきたい。

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