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【各社トップが語る2019】リタール、IoT推進へ新製品投入

代表取締役社長 ローター シュネレ

2018年は、米中の報復課税が貿易戦争の様相を呈し、わが社が本社を置くEU圏でも、イギリスの脱退やフランスの政情不安など、波乱含みの展開となった。

そんな中、リタールは世界で1000万台以上の採用実績を誇る連結型自立盤システムTS8の後継機種、「VX25」を4月の独ハノーバーメッセで初公開した。VX25は最新の設計思想の基、様々な改良を加え、TS8と比較し作業効率を約30%向上させ、現場の負荷軽減を実現しており、EU圏では既に多くの顧客で正式採用されている。

19年のリタールは、姉妹会社のEPLANとの更なる連携により、日本の製造業、特に制御盤、分配電盤における国際的な競争力の向上に向けた標準化を推進すべく、活動を展開していく。EPLANの電気CADとリタールのThe Systemにより、設計から製作まで、統一された3Dデータを用い、初心者、熟練者問わず常に最新かつ最良の制御盤を、効率よく設計製作することを可能とする。

また、昨年に引き続き大きなトレンドである工場のIoT化推進に向け、IoTインターフェースを市場投入する。ハイブリッド盤用クーラーBlue e+や様々なセンサー類の情報を集約し、遠隔監視や操作を可能とする。

本国ドイツでは、シーメンス社MindSphere等のIoTオペレーティングシステムと連携し、膨大なデータの解析や活用を可能とするキーデバイスとなる。さらに、製造現場における機械類の操作性を高める操作盤用のサポートアームの販売を強化する。人間工学に基づき設計されたスタイリッシュなアームは板金製作品とは一線を画す、洗練されたデザインと使い勝手を約束する。

先に述べたVX25の国内販売開始は年末を予定しており、標準化、効率化、IoT化をキーワードとし、顧客の皆様と共に歩みたいと考えている。