【2019年 年頭所感】日本自動認識システム協会、基礎知識 披露学ぶ場提供

日本自動認識システム協会 代表理事会長 春山 安成

2019年の新春を迎え、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。

さて、日本の経済状況は、民間企業の設備投資の伸びもあり、昨年4-6月期の実質GDPは前期比0.8%増と18年1~3月期の▲0.3%からプラス成長に戻しましたが、7-9月期は、前期比で1.1%減の▲0.3%となり、2四半期ぶりのマイナス成長となりました。

西日本豪雨や北海道胆振東部地震など自然災害が相次ぎ、個人の消費マインドの悪化が原因と見られています。今後は、自然災害の影響も解消されるため再びプラスに転じるとの見方もありますが、成り行きが注目されます。

昨年は、1月の草津白根山の噴火から始まり、6月の大阪府北部地震、7月の西日本豪雨、9月の台風21号、北海道胆振東部地震による災害等々、自然災害による被害が多発した1年でした。また、同時に台風や地震等の災害時におけるサプライチェーンの混乱など、物流における様々な課題も改めて確認されました。

今後もバーコード、RFID、バイオメトリクス等、総合的な自動認識技術の活用促進を進める事により、社会の安全・安心・社会的利便性向上に貢献できるよう、活動を推進して参ります。

当協会の活動としては、2月の「第15回自動認識総合展大阪」に続き、9月12日から9月14日には、東京ビックサイトにおいて「コネクテッド・インダストリーズ~未来を繋ぐAUTO-ID~」と題して、「第20回自動認識総合展」を開催致しました。

東京展では、モバイル&ウェアラブル、画像認識、センサネットワーク等各種ゾーン展示を行い、多数の企業の皆様にご出展いただき、内容の充実を図ることができました。更に、「事例でわかる自動認識」の導入事例パネルコーナーは、多くの来場者の方々に注目を頂き、具体的な応用例として参考にして頂くと同時に、出展企業様ブースへの誘導にも効果をあげる事ができました。

また、第20回自動認識システム大賞では、会員・非会員の各企業様がユーザー企業様と共同で応募された事例が多数あり、当大賞に対する認知度がユーザー様にも一段と進んできたものと考えております。

今回の応募作品の特徴としては、バーコード(2次元)、RFID技術はもとより、画像認識技術を活用した事例も多数あり、また、それら最先端技術を組み合わせた導入事例も多く見受けられました。自動認識システムが人々の生活や社会環境の中に益々幅広くかつ深く浸透してきたものと感じております。

自動認識システム技術者認定試験制度については、第33回・34回・35回基本技術者認定講習・試験を行いました。当試験合格者は第1回よりの累計で1873名(18年10月現在)となり、業界のレベルアップに大いに貢献していると確信しております。また2月には、より高度な専門資格試験としてRFID専門技術者資格認定講習・試験を予定しております。

昨年からの新しい取り組みとしては、自動認識市場の活性化のために提供するサービス事業活動の一つとして「自動認識の基礎知識セミナー」を始めました。これは、自動認識に関する基礎知識を当協会の会員・非会員を問わず広く学んで頂きたいとの思いにより企画したものです。

開催の形式としては、当協会の会議室を会場とした集合セミナー形式と、各企業様の教育の一環としてご活用頂ける様、各企業様の指定会場に当協会担当講師を派遣する出張セミナー形式との二つのタイプを用意しております。特に新入社員・新任担当の方々の教育に最適と考えており、この業界各社に於ける社内教育の一環として、是非活用頂きたいと考えております。

また、標準化活動についても、当協会として力を入れている分野であり、経済産業省からの受託事業として自動認識技術を基盤とした事業として引き続き推進して参ります。

自動認識技術は、既存技術をベースにバイオメトリクスや画像認識等、新たな技術を組み合わせることにより、IoTやAIを活用した次世代技術を生み出せると考えており、今後も無限の拡がりを以って、利活用されるものと確信しております。

今後も、当協会は新たな発展の芽を模索しつつ、より一層業界関連団体、各省庁との連携を密にし、業界発展に尽力すると共に会員企業様をサポートしていく所存です。

最後になりましたが、本年が皆様にとりまして良い年でありますよう心からお祈り申しあげますとともに、益々のご発展とご多幸を祈念申しあげ、年頭のご挨拶と致します。

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