OKIとシルバコ、パワーデバイス搭載回路向け「SPICEモデリングサービス」で協業、提供開始

2018年7月4日

自動車のEV化、家電の省電力化などに向けた最先端回路設計を高精度で実現

OKIグループの信頼性評価と環境保全の技術サービスを展開するOKIエンジニアリング(東京都練馬区)と、半導体デバイス向けSPICEモデリング(注1)のリーディング・カンパニーであるシルバコ・ジャパン(神奈川県横浜市、以下 シルバコ)は、電子機器を設計する際の電子回路シミュレーション精度を向上させる「SPICEモデリングサービス」分野で協業し、7月4日より「パワーデバイス(注2)搭載回路向けSPICEモデリングサービス」をシルバコから提供開始します。

▲SPICEモデリング用データ取得の様子

近年、省電力化への意識が高まり、電力の無駄を極力少なくできるパワーデバイスを搭載する家電や電気自動車などの開発の増加に伴い、電子機器の設計初期の段階で実施する高精度な回路シミュレーションの役割が重要になっています。

シミュレーション精度の向上には、適切なSPICEパラメータが不可欠で、特にパワーデバイスでは大電力を扱うため自己発熱を考慮した正確なデバイス特性データが必要です。これらの特性データ測定をOKIエンジニアリングの保有する高度な測定環境と技術が可能としたことで、シルバコの保有する多様なSPICEモデリング技術と融合し「パワーデバイス搭載回路向けSPICEモデリングサービス」を実現しました。

 

OKIエンジニアリングは、パワーデバイスをはじめとする広範なデバイスに対して、ウェハーやパッケージでの評価、測定が可能です。またIECQ制度独立試験所認証を取得しており、その確かな品質によって、お客様の電気的特性測定・評価に関する様々なご要望に応えてきました。

シルバコは、SPICEモデリング業界標準ツールのUtmost IV、高精度・ハイパフォーマンスを実現するアナログ回路シミュレーターSmartSpice、および、経験豊富なエンジニアによるSPICEモデリングへの技術サポートを提供し、多くのお客様に支持されています。また、パワーデバイス向けに開発されたHiSIM_IGBTやHiSIM_SJMOS(注3)などのSPICEモデルを業界に先駆けて対応しています。

今後、両社の強力なパートナーシップにより、日本国内をはじめとするお客様の製品開発期間の短縮に貢献できるとともに、製品の信頼性向上に寄与していきます。

 

<用語解説>
注1:SPICEモデリング
SPICE(Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis、スパイス)は電子回路のアナログ動作をシミュレーションするソフトウェアのこと。シミュレーション対象となる回路は一般的な受動素子(抵抗、コンデンサーなど)と能動素子(ダイオード、トランジスターなど)と伝送線路、各種電源を組み合わせたものであり、これらの素子をモデル化すること。

注2:パワーデバイス
電力の変換や制御を行う高効率な電力用半導体素子。高電圧で大電流を扱えるのが特徴。

注3:HiSIM_IGBT、HiSIM_SJMOS
広島大学HiSIM研究センターと協力企業によって構成されるHiSIMコンソーシアムで開発されたパワーデバイス向けのSPICEモデル。

 

参考:OKI「OKIとSilvaco、パワーデバイス搭載回路向け『SPICEモデリングサービス』で協業」