【各社トップが語る2018】日立産機システム「IoT化の進化に対応」

取締役社長 荒谷豊

日立グループの中で、日立産機システムはOTとITに融合する産業機器、ソリューションサービスを提供している。ドライブ・オートメーション機器から空気圧縮機、産業用マーキング装置等の設備機器まで自社展開しており、IoT化進展などのマーケット変化に対応できるのが強みだ。

2017年は、国内は堅調に推移し、海外も欧州や米国で緩やかに景気が回復、中国はインフラ投資が景気拡大を下支えする等、世界経済全体で緩やかに拡大した。工作機械の需要増にともないモーターやインバーターなどの駆動系機器が好調で、空気圧縮機などの設備系機器も堅調であった。

18年については、昨年買収した米国の空気圧縮機会社(サルエアー社)の顧客基盤を活用し空気圧縮機をはじめIoTを活用したソリューションサービスを米国市場に展開させたい。国内需要では半導体や自動車関連市場などが引き続き好調と予想されるためIoT対応製品を中心に伸長し、設備系機器もオリンピック需要を見込む。新たな省力・自動化、IoT化需要に対応したプロダクトとソリューションサービスを積極的に展開して安定的かつ持続的な事業成長につなげていきたい。

業種別ではFA向けに、シーケンス制御と並行して情報系で使われるC言語を一台のコントローラで制御できるIoTコントローラ「HXシリーズ」がエッジコンピューティングの需要に期待できる。また、通信キャリア端末を標準搭載して工場内ネットワークを介さずにクラウド監視が構築できる空気圧縮機「NEXTⅢシリーズ」やアメリカでR&D 100アワード2017を受賞したアモルファスモータと機械部分を一体構造にしたオイルフリースクロール空気圧縮機の機種拡大をすすめ需要増を図り、今後更に進化するIoT化に対応するビジネスをグローバルに展開していきたい。

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