デジタルトランスフォーメーションイニシアティブ レポート【後編】

◆米・ベライゾンのデジタルトランスフォーメーション戦略
〜データ活用による日本社会の課題解決を目指して

4月12日、デジタルトランスフォーメーションイニシアティブ(DX lnitiative)「~デジタルトランスフォーメーションが実現するビジネス革新とソーシャルインパクト~」(主催・運営 IT Forum & Roundtable事務局)が、東京都千代田区のイイノホール&カンファレンスセンターで開催された。講師に米・ベライゾン・エンタープライズソリューション部門プレジデントのジョージ・フィッシャー氏を招き、同社が進めるデジタル戦略を解説。さらに、総務省谷脇康彦情報通信国際戦略局長らを迎えてパネルディスカッションが行われ、社会問題の解決のためのデータ活用をテーマに議論が行われた。

データをどのように社会の課題解決に活用するか?

米・ベライゾンのフィッシャー氏の講演の後、ディスカッションが行われた。フィッシャー氏と並んで、総務省谷脇康彦情報通信国際戦略局長、江崎浩東京大学大学院情報理工学系研究科教授、オラン木内里美ファウンダー代表が登壇し、「データをどのように社会の課題解決に活用するのか」をテーマに議論が繰り広げられた。

先のフィッシャー氏のプレゼンテーションを受けて、谷脇氏は「ビッグデータはいろいろなカテゴリーのものがありますが、ポイントは大きく5つに分かれます。オープンデータと、暗黙値をいかに恒常化していくこと、ストリーミングデータを使った効率化、パーソナルデータ、それからOTとITの一体化です」と述べた。

江崎氏は「デジタルファーストでシステムを作っているため、速いスピードでデジタルイノベーションが起こっています。グローバルにデジタルインフォーメンションを流通させる基盤がないとグローバルインフォメーションは生まれないと私は考えます。セキュリティの問題は諸刃の剣。トランスペアレントなネットワークが重要です。デジタル時代の新しいリテラシーも必要になってきます」と指摘した。

木内氏は「iPhoneが誕生して今年は10年目に入りました。いまや誰もが常時インターネットにつながっている状態です。ビジネスも変革しないわけがないですよね」と市場の状況を説明した。

日本政府全体の施策と連携する「IoT総合戦略」

谷脇氏は今年1月に総務省が策定し、政府全体の施策と連携する「IoT総合戦略」の考え方についても説明を行った。これの基本的な考え方は「第4次産業革命の実現による30兆円の付加価値の創出があらゆる社会経済活動を再設計し、社会の抱える課題解決を図るSociety5.0を目指す」というもの。

谷脇氏は「IoTが社会インフラになり、オープン性を確保しながら、モジュール化し、共通化できるところは共通の議論としていきたいと考えています。柔軟な多様性を担保するためにクラウドの活用があり、データを連携させるプラットフォームと、APIのエコノミーシステムをいかに作っていくことが議論の中心になっていきます」と説明した。なお、今年6月、7月をメドにさらなる具体案が策定される計画で進められている。

提言 民間主導のデジタルイノベーション、IoTセキュリティ

今後の方向性を見据えた提言も聞かれた。木内氏は「マイルドチェンジを前提に、デジタルイノベーションは民間企業から引っ張っていくべきでしょう」と述べ、江崎氏は「IoTはセキュリティを無視しています。これがIoTの最大のリスクだと私は考えます。通信キャリアがセキュリティを担ってきましたが、人材育成問題を含めてこれからはどのようにIoTバブル企業に移行していくことがミッションになるかと思います」と意見を述べた。デジタルトランスフォーメーションによるビジネス現場の変革の議論は今後も注目である。

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