藤本教授のものづくり考(2)

2017年6月21日

「表」と「裏」の競争力 物的生産性、製造品質、生産リードタイム、歩留まりといった現場力(裏の競争力)では、自動車、造船、家電、鉄鋼などなど多くの貿易財の業種において、日本の優良現場は常に世界最高の水準にあり続けており、ジャパン・アズ・ナンバーワンと言われた1980年代も今もそれは変わりません。私は数十年にわたり自動車などの産業で、それらの指標について、ハーバードやMITと共同で測定データを収集し国際比較を行ってきましたが、対欧米であれ対新興国であれ、かつて負けたという数字を見たことがありません。 1980年代は冷戦下における先進国間(賃金水準が相似)の国際競争の時代でした。であれば、物的生産性…