スマートエネルギーWeek2015 東京ビッグサイトで25日から3日間開催 新電力ビジネス・再生可能エネ・二次電池関連など

「スマートエネルギーWeek2015」(主催=リードエグジビションジャパン)が、2月25日~27日までの3日間、東京ビッグサイト全館を使って開催された。同展は今回新たにスタートした新電力ビジネスの展示会をはじめ、燃料電池、太陽電池、風力発電などの再生可能エネルギー、発電した電力を蓄電する二次電池、電力の受給バランスをコントロールするスマートグリッド、住宅やビルなどのエコ建材・建築を集めた展示会など、計9展で構成される大規模な展示会。9月にはインテックス大阪で「関西スマートエネルギーWeek2015」も開催される。

「第11回国際水素・燃料電池展~FC EXPO~」では、水素・燃料電池の研究開発、製造に必要なあらゆる技術、部品・材料、装置、および燃料電池システムが一堂に出展。業界世界最大級の展示会で、規模も前回より3割拡大された。燃料電池車の市販化をはじめ「水素元年」といわれる今年は特に注目を集めた。

今回は、「トヨタ自動車・MIRAI」「本多技研工業・FCX CLARITY」「日産自動車・X―TRAIL FCV」の試乗車両の用意がされ、走行時には水しか排出しない究極のエコカーを実際に体感することができた。また、本展には水素ステーションをはじめ、蓄圧機や水素タンク、ディスペンサー、ポンプ、バルブ等の供給技術などの周辺機器も多数出展。政府も補助金や規制緩和といった政策を積極的に打っており、日本メーカーが強い分野でもあるため、日本のものづくりの未来について、来場者に明るい示唆をあたえていた。

「第8回国際太陽電池展~PV EXPO~」は、国内メーカーはもちろん、世界トップ20にランクインする海外メーカーのほとんどが出展するほど重要視されている、業界としては国内最大の展示会。

太陽電池/太陽光発電システムの研究開発・製造に必要なあらゆる技術、部品・材料、装置、および太陽電池が一堂に出展した。世界的に有力企業が多い中国をはじめ、韓国、ドイツ、米国、ノルウェーなどの海外大手メーカーの出展もあった。

「第6回太陽光発電システム施工展」には、太陽光発電システムを構成するシステム機器をはじめ、設計、施工、取り付け、メンテナンスに関するあらゆる製品・技術が一堂に出展。近年、太陽光発電システムの普及が進むなか、設置されているシステムの「監視」「メンテナンス」に注目が高まっている。特に産業用と呼ばれる買電目的の太陽光発電所建設は国内において、ここ数年ラッシュが続いており、施工後の発電効率維持に関するサービスについてはより一層注目を集めていた。

「第6回国際二次電池展~バッテリージャパン~」には、二次電池・キャパシタの研究開発・製造に必要なあらゆる技術、部品・材料、装置、および二次電池などに関連する270社以上が出展。再生可能エネルギー、電気自動車、スマートグリッド網の普及に伴い、長時間駆動、大容量蓄電技術が各業界から求められている。本展では「レドックスフロー電池」「NAS電池」「空気電池」などの最新技術・製品が展示された。特にメガワット級の電力貯蔵システム、大容量キャパシタなど、エネルギーの安定供給に寄与する最新の二次電池に注目が集まった。

「第6回新エネルギー試作・加工展」は、設計・開発課題を解決する、切削、板金、めっき、鋳造、プレスなどの、あらゆる加工技術が一堂に出展する専門展。長年エレクトロニクスや自動車で培われた世界に誇る日本のモノづくり技術が集結した。「日本でしか見られない、町工場の高い技術力」は海外来場者からの注目を集めており、小ロット受注、短納期対応の試作企業が多数出展した。

「第5回国際スマートグリッドEXPO」には、スマートグリッド/スマートコミュニティの構築に必要なあらゆる製品・技術が一堂に出展。スマートメーター、無線通信技術、パワーコンディショナ、蓄電池などの電力設備はもちろん、需要側が電力のピークシフトを実現するデマンドレスポンス関連の製品も展示された。

「第5回エコハウス&ビルディングEXPO」には、エコ建築に関連する建材、省エネ機器、住宅設備、HEMS/BEMS、新エネルギーシステム、およびスマートハウスなどが一堂に出展。

「第3回国際風力発電展~WIND EXPO~」には、風力発電システムに関する、あらゆる部品、装置、構成機器、関連サービス、および大型風車・小型風車が一堂に出展。特に洋上風力をはじめとした海洋エネルギー市場は2030年に9兆円を超えるという予測もあり、海洋国家である日本がエネルギー自給率を高めるためにも、重要な技術に触れることができた。

そして、新規開催となる「第1回電力自由化EXPO」は、16年の電力小売り全面自由化を受け、7兆円に急拡大する電力小売市場に関連するあらゆるサービスが一堂に出展。動向が注目される東京電力、東京ガスなどの業界キーマンの講演があった。

各出展企業の展示以外にも、特別基調講演も充実しており、業界キーマンが語る注目の講演が全215セッション開催された。特にエネルギー業界は、各国政府の政策動向の理解が今後の展望のためには重要で、経済産業省資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長木村陽一氏による「再生可能エネルギー・省エネルギーの現状と課題」、米国エネルギー省エネルギー効率・再生可能エネルギー部運輸担当副次官補ルーベン・サルカール氏による「米国エネルギー省におけるエネルギー輸送・効率、再生可能エネルギーへの取り組み」といった講演に注目が集まった。

オートメーション新聞は、1976年の発行開始以来、45年超にわたって製造業界で働く人々を応援してきたものづくり業界専門メディアです。工場や製造現場、生産設備におけるFAや自動化、ロボットや制御技術・製品のトピックスを中心に、IoTやスマートファクトリー、製造業DX等に関する情報を発信しています。新聞とPDF電子版は月3回の発行、WEBとTwitterは随時更新しています。

購読料は、法人企業向けは年間3万円(税抜)、個人向けは年間6000円(税抜)。個人プランの場合、月額500円で定期的に業界の情報を手に入れることができます。ぜひご検討ください。

オートメーション新聞/ものづくり.jp Twitterでは、最新ニュースのほか、展示会レポートや日々の取材こぼれ話などをお届けしています

特集の最新記事8件

>FA・自動化、デジタル化、製造業の今をお届けする ものづくり業界専門メディア「オートメーション新聞」

FA・自動化、デジタル化、製造業の今をお届けする ものづくり業界専門メディア「オートメーション新聞」

オートメーション新聞は、45年以上の歴史を持つ製造業・ものづくり業界の専門メディアです。製造業DXやデジタル化、FA・自動化、スマートファクトリーに向けた動きなど、製造業各社と市場の動きをお伝えします。年間購読は、個人向けプラン6600円、法人向けプラン3万3000円

CTR IMG