安川電機、マトリクスコンバータをモデルチエンジ。出力周波数を400Hzまで拡大

安川電機は、マトリクスコンバータ「U1000」の受注を開始した。既発売の「Varispeed AC」をフルモデルチェンジしたもの。

機種は200V級5・5kW~55kW、400V級2・2kW~220kWで、その他機種も順次受注を始める。価格はオープン。

マトリクスコンバータは、三相の交流電源から9個の双方向スイッチを格子状(マトリクス)に接続し、任意の電圧、周波数を直接作り出す電力変換装置。インバータ使用で発生する電源高調波の抑制が特別な対策なしでも電源電流ひずみ率が5%以下と低いため周囲環境への悪影響が抑えられ、しかも入力力率0・98以上と高いことで、電源設備の小型化も図れる。

また、双方向スイッチ内蔵で、力行電力でのモータ回転や、回生電力を熱として捨てずに電源に戻すといったエネルギーの有効活用に貢献する。

さらに、これらの機能を1台に収納しているためシンプルなシステム構成とエネルギーロスを抑えることができ、システムの小型化と省配線化にも貢献する。

今回の新製品からは、制御できるモータも誘導モータに加え、同期モータでも高性能な電流ベクトル制御を可能にしており、出力周波数も従来の120Hzまでから、400Hzと約3・3倍まで広げ高速モータにも対応できるようにした。

その他、商用電源切り替え機能を搭載し、PWM制御でのモータ制御から商用電源駆動に切り替えが可能。

主な用途は、冷凍機械、クレーン、ビル空調、エスカレータなど。

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