配電制御システム わが社の『有夢有希』 東京電気技術工業 代表取締役社長 坂口 義一 通信中心の受託開発会社に 制御盤とPLCボードの2本立て 会社概要

配電制御システム各社は、通信技術やマイコン技術の活用で事業の拡大を目指している。東京電気技術工業の坂口義一社長は「制御盤業界で勝ち残るには、特色をつけないといけない」と、PLCボード・コントローラの受託開発事業に取り組み、売り上げの半数を占めるまでになった。そこで、通信技術の強化で成果を挙げている坂口社長に「有夢有希」を語っていただいた。
■配電制御システムとの出会い

坂口社長

ある大手新聞社の技術者として、新聞輪転機の制御に取り組んでいたが、優れた制御技術が評価され、いろいろな相談を受けるようになった。そのため、独立して要請に応えようと、1969年に創業、翌年の70年に現在の会社を設立した。

新聞印刷は高速印刷の時代に入り、そのうえ多色刷りなので微妙な色制御など高度な技術が必要であった。当社は、新聞輪転機や関連機器の電気制御装置の設計・製作にマイコン応用制御をいち早く取り入れた。

■マイコン技術がPLCボードにつながる

坂口社長

そうですね、印刷制御で培ってきたので技術には自信があった。98年に、32ピットマイコンオーダーメイドPLCを開発し、本格販売に乗り出した。制御盤を主体にしてきたが、取引先を増やす新規開拓のツールにしようという目的で開発した。

当社の『特色』として、幅広く知ってもらうため、99年に制御の専門展「システムコントロールフェア」(SCF)に出展したが、多くの反響があり、その後毎年出展している。

今年もPLCボード・コントローラMTシリーズ、STシリーズ、ラダー変換ソフト、ミニ制御盤、遠隔監視システムなどを展示する。応用事例として、駐車場のコイン管理機用PLCボードも公開する。

■PLCボードが企業特色

坂口社長

制御盤業界で勝ち残るには、通信技術、海外規格、短納期などの特色をつけることだというコンサルタントの話を聞いて、これまで蓄積した技術を生かしながら特色を出すことを熟考し、PLCボード・コントローラにたどり着いた。

市販PLCよりスピード、付加機能があり、こういうものもできるという戦略で臨んだ。ラダー変換ソフトも独自に開発し、ラダーで基盤を動作させることが可能になり、一気に注目され出した。近年では、PLCボード・コントローラ単体でも売れるようになっている。

■広がる一方の用途

坂口社長

日本はデフレが長く続いている。製造現場ではコスト意識が高い。そのため、PLCボード・コントローラの注文が増えている。各メーカーのラダーをC言語のコードに変換する当社のラダー変換ソフトを使うことにより、ラダーに慣れている技術者に喜ばれている。お陰様で、印刷機械、塗装ライン、板金ライン、無人搬送車、電気・電子部品生産システム、ロボット、駐車場など多様な分野で採用されている。全く予想していなかった分野からの注文もある。また、遠隔監視システムも受注が出てきた。

■今後の経営方針

坂口社長

会社全体が方向転換している。進路は制御盤、PLCボード・コントローラの2本立てである。現在の売り上げ構成は、制御盤とPLCボードを中心とする受託開発が半々になった。

当社の制御盤に使われているPLCは、自社製のPLCボード・コントローラが60%を占め、残りの40%が三菱電機、オムロン、キーエンス製である。PLCボード・コントローラの用途はまだまだある。例えば、電子決済「PASMO」が街などに設置されているロッカーに使えるようにするハード・ソフトの開発依頼も来ている。

通信を中心とした受託開発の会社に育成したい。そのために、技術教育に時間と費用をかけている。ますます開発力を強め、当社のイメージをさらに高める。
▽社名=東京電気技術工業▽代表者=坂口義一▽本社=東京都目黒区中根2―12―2、TEL03―3723―3631▽設立=1970年▽工場=白河工場(福島県白河市)、大森テクノセンター(東京都大田区)、グループTDG会▽製造品目=PLCボード・コントローラ、ミニ制御盤、カスタマイズ基板、制御盤設計・製作、遠隔監視システムなど。

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