分岐点

電子部品・制御機器流通各社の売上高はリーマンショック前に比べ総じて2~3割減で推移している。もちろん、売り上げがピーク時を越えている商社も存在する。エンジニアリングや電気設備工事部門を新設し更新需要をしっかり取り込んだり、同業者の事業を引き受けて成長している。

流通商社に限らずメーカーも含め、製造業の生産の海外移転、産業界の設備投資抑制が影響して売り上げをなかなか元に戻せていないが、利益の出る体質はつくりあげている。採算分岐点を引き下げた結果である。ところが今年に入って売り上げ増加策に転じ、次の打つ手に思考を巡らし始めている。

ひとつは、小さな市場の囲い込みである。これまでの工作機械、金属加工機械、半導体製造装置、自動車製造設備、包装機械、食品飲料機械などの市場から年間50億円程度の内需型市場への売り込みである。小市場でシェアの高い中小規模製造業に的を絞り、営業を展開している。ある経営者は「まだまだ未開拓市場の多い」ことに気付くという。しかも、ユニット販売が可能で付加価値も高い。

FA駆動・制御メーカーは、生産と管理部門の省人化と生産性向上を図り、今は営業の効率化に取り組んでいる。再び、製販一体営業へ舵を切り、欧米企業のような商社に対する販売支援を中心とした営業体制の構築である。FA市場も6月頃からようやくモーター回転のうなり音を聞くようになったが、商社活用の営業で、業界の梅雨明け宣言を早めたい。

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