ある個人事業主は、熱対策を開発テーマに研究を続けてきたが、ようやくヒートシンクの放熱効果を15%高めることができ、現在、国の研究機関に依頼して実証に入っている。ところが、彼はそれで満足せず、30%以上の放熱効果をめざし中国企業との共同開発に踏み出そうとしている。▼

社長一人の研究開発型会社は、銅鉄合金技術を開発しノイズ遮蔽や強度に優れる素材を創り出した。公的機関によるデータも既存の素材よりかなり高い数値を得た。この情報を聞きつけた韓国企業が関心を持ち、その素材をメッシュや合金箔、接点材にしてサンプル出荷を開始した。日本メーカーも興味を示し検討を始めていたが、出し抜かれた。▼

研究開発型中小企業はなかなか日本では育たない。実績主義の日本では他社で採用されているかどうかを尋ね、企業規模や与信で外されるケースが多い。その点、アジアの企業は良い技術や製品であれば、躊躇しないという。研究開発型企業にとっては、その方がありがたいと彼らは語る。▼

日本の研究開発型企業とアジアの企業との組み合わせは異様に想えるが、日本の研究者は世界に誇れる粘着力がある。他方、アジアの国々の経営者は、儲かると思えば一気に走りだし、その代わりに撤退も早い。粘着力と商いの敏捷性は補完し合うことができる。ただ、現在は人脈に頼っているので、成功例は少ない。

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